「蔦屋書店」を展開するトップカルチャーの通期決算は赤字幅が縮小も7億円の最終赤字
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下CCC)にフランチャイズ加盟し、新潟県を中心に「蔦屋書店」を展開するトップカルチャーは12月12日、2024年10月期の通期連結決算を発表した。売上高は184億1400万円(前年比2.8%減)、営業利益は5億100万円の赤字(前年は8億200万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億1700万円の赤字(同13億7600万円の赤字)だった。
売上高の90%を占める蔦屋書店事業は、売上高は前年比7.0%減の167億700万円だった。トップカルチャーは2023年10月期までにレンタル事業から撤退しており、業態変容を目指す一年であった。レンタル事業は終了したものの店舗数は拡大しており、2021年10月期の70店舗から1.5倍となる104店舗まで増加、書籍を中心に雑貨や文具など複合書店として出店を強化している。
また、スポーツ関連事業、訪問看護事業などによる新たな経済圏を目指しているトップカルチャーだが、蔦屋書店事業以外の全事業は前年から業績を伸ばした。ゲーム・トレーディングカード事業の売上高は3億8400万円(前年比12.3%増)、スポーツ関連事業は2億5300万円(同5.9%増)、訪問看護事業は1億8000万円(同47.4%増)、飲食事業は11億4500万円(同168.7%増)だった。
トップカルチャーは2023年6月に新潟県を中心に「タリーズコーヒー(Tully's Coffee)」のフランチャイズ運営を手掛けるメソッドカイザーを買収しており、飲食事業の売上高は前年の4億2600万円から約2.7倍となる大幅な増収だった。
トップカルチャーの2025年10月期の業績予想は、売上高は182億900万円(前年比0.6%増)、営業利益は1億1300万円(前年は5億100万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益は5700万円の赤字(同7億1700万円の赤字)としている。