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Hermeus、極超音速無人航空機「Quarterhorse Mk 1」の地上試験を完了。テスト飛行開始へ

DRONE

Hermeusは、極超音速無人航空機「Quarterhorse Mk 1」の飛行試験キャンペーンにおける地上試験の完了を発表した

このマイルストーンは、機体のすべてのサブシステム、カスタム設計されたHermeus独自の「フライトデッキ」のソフトウェアおよびハードウェアの統合テストの成功を意味するという。Quarterhorseは、このフライトデッキから遠隔操作で操縦される。

Edwards空軍基地で行われたこの包括的な地上試験は、わずか21日間で完了した。

Hermeusの共同創業者兼CEOであるAJ Piplica氏は次のようにコメントしている。

Piplica氏:Hermeusは航空機の開発、試験、実用化にかかるスピードを再定義しています。Quarterhorse Mk 1では、新しい設計の航空機を204日間で設計・製造できる能力を証明しました。そして今回の試験キャンペーンでは、チームがどれだけ迅速かつ徹底的に飛行試験の準備を進められるかを示しています。安全性と包括性を確保しながら実現しているのがポイントです。

地上試験の集大成として、エドワーズの象徴的な乾燥湖床で、アフターバーナーを全開にした状態で時速150マイル(約130ノット)のタキシーテストを実施。この試験では、空力モデルの仮定を検証し、航空機の方向制御を評価し、操縦面の性能などをテストする貴重な機会を得た。

フライトデッキと航空機間のエンドツーエンドテストを通じて、冗長RFリンクの動作確認と電磁干渉(EMI)の潜在的な問題にも対処済みだという。

また、チームは人間と機械のインターフェース(HMI)の広範な試験を実施し、Quarterhorseの操縦者が最適な情報を受け取れるよう調整。遠隔操作の効率を高めるため、入力の精密な調整が必要であり、状況認識や意思決定を向上させる工夫が求められた。

空軍基地のフライトデッキ

地上試験の完了を受け、Hermeusは米空軍第412試験航空団およびFAAからの飛行承認を得るための行政手続きを進めている。

Quarterhorseの初飛行は、Hermeusにとって重要な節目となり、将来の航空機開発に役立つ知見を提供。このMk 1は、離陸と着陸という単一のミッションに特化して設計され、高速空力設計により、低アスペクト比の翼、高い翼面荷重、低推力重量比などのユニークな課題を抱える。初飛行で得られるデータは、単に離陸し飛行を持続するだけでも貴重な学びを提供する。

https://www.drone.jp/news/2024033013430485169.html

Hermeusが注力する主なポイントは、飛行中の操縦面の効果を評価し、高迎え角での性能と操作性を確認し、高い翼面荷重下での機動性をテストし、飛行ソフトウェア内の制御ゲインとフィルターを検証することだ。

Hermeusの共同創業者兼社長のSkyler Shuford氏は、次のようにコメントしている。

Shuford氏:1年前にはQuarterhorse Mk 0の試験すら完了していませんでした。このMk 1はまだ単なるフレームだけの状態だったのです。現代の航空宇宙開発において、すでにこのスケジュールは前例がありませんが、それでもチームの実行が非常に遅い部分があったと気づきました。これにより、さらにスピードを上げ、より多くの範囲や課題に挑戦できる自信が生まれました。年間で新しい航空機を1機ずつ開発していくペースを維持していきます。

次のQuarterhorseであるMk 2は、Hermeusのアトランタ工場で現在建造中だという。より大型のエンジン、Pratt & Whitney F100を搭載し、超音速飛行を目指すとしている。

Hermeus

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