「メバリングはいよいよ最終盤!」梅雨メバルの攻略法を解説 海水温とレンジにご注意を
梅雨入りが近づこうとしている。今年は5月でもすでに最高気温30℃を観測する地域もあるので、かなり暑い夏となりそうだ。盛夏の高水温で魚たちが酸欠に陥る前に、よく釣っておきたい。この時期のライトゲームのターゲットといえば、メバルだ。梅雨まで釣れ残るメバルを、どのように獲るべきか?
梅雨メバルとは何か
メバルは11月から厳冬期を除いて6月くらいまで半年以上の期間がある釣り物だ。シーズン序盤は簡単で、終盤にスレてくる。最終盤はまた違う世界があり、梅雨まで釣れ残るメバルを、「梅雨メバル」という。
いつものように表層で簡単に反応してくれる地域もあるだろうが、およそ梅雨メバルといわれる再現性がある、ストックが多い地域では、なかなかそうイージーモードではない。
キーレンジは表中層より深め
梅雨まで残るメバルとは。要するにそもそも魚のストックが多い地域において、まだ浅場に着いて、沖に潜ろうとしない群れと考えていい。こういうとなんだが、行動が遅い、のんびりしたヤツらだ。
あるいは完全な居着きともとれる。特に岩礁帯なんかには完全な居着きがオールシーズンいるので、梅雨過ぎて夏に良型が釣れることも珍しくはない。
梅雨メバルはメバルの適水温である14℃を多少超えて18℃くらいまで食ってくる。ぎりぎり20℃までばくばく食ってきてもおかしくない。この時期のベイトはプランクトン、ベイトフィッシュや小さなイカまで多様なので、パターンを絞り切るのは難しい。何より、魚がどこにいるか、それを突き止めることだ。すなわちレンジ。
レンジが下がる理由は「真水の蓋」
梅雨メバルの特徴として、レンジが若干入る傾向にある。半分は机上の論理だが、真水(雨)が海水の上にのって、表層に蓋をする状態だ。
その時点で魚はだいぶ息苦しいはずなのだが、潮の入れ替えが盛んならば、多少は気にせず食ってくる。しかし、メバルは真水の中では息ができないので、さすがにレンジが下がる。真水が乗っているぶん、ちょっと下に潜るのだ。
夜の梅雨メバルは、海面に乗った真水の下を釣るイメージでいこう。0.8gのジグヘッドで10カウント~15カウントくらい。中層のちょっと上くらいだ。ただし十分な潮位がないところではこれくらい沈めると完全にカサゴになってしまうので、まず、釣る場所を考えなければならないが。
梅雨メバル攻略の場所と打ち方
メバルや根魚が多い場所を打つのが、当然、このゲームの基本的なスタイルである。このような魚はボトムに地形変化を好む。岩礁帯、ゴロタ、岩場、ガレ場、常に停泊している船の下など。自分の身を隠せる場所に潜むので、そういったクサい場所を打っていきたい。
ジグ単が基本とはなるが、やや沈むように設定されたプラグを用いる手もある。プランクトンパターンでは淡いカラーをゆっくりゆっくりと巻き、ベイトフィッシュパターンではノーマルリトリーブする。
日中の釣り方もある。ワームのダーティング、マイクロメタルのフラッシングで、メバルがそこにいれば食ってくる。しかしこれは特に梅雨メバルに限った釣り方でもない。
アジでもカサゴでもメバルでも何でも、魚がいればデイのセオリーで何かしら食ってくる。メバルを釣る可能性を上げるには、最初から個体数が多い場所を知っておく必要がある。
海水温18℃までに釣りきろう
メバルは完全に居着きのタイプもいるが、基本的に回遊はするので、いずれ沖に潜って釣れなくなってしまう。海水温は18℃くらいまでが目安だ。これ以上はカサゴや豆アジの水温である。
また25℃を超すと基本的に沿岸は一時的にストップフィッシングと化すので、盛夏の前に釣り急ぎたい。そう思っていたら大量のカマスやサバが入ることもあったりして、完全には気を緩められないのだけれど。
<井上海生/TSURINEWSライター>