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香取慎吾、初となるソロ全国ツアーに見た誰一人置いていくことのない極上のエンターテインメント

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香取慎吾

『SHINGO KATORI 1st LIVE TOUR Circus Funk 2025』2025.06.01(sun) 国立代々木競技場 第一体育館

香取慎吾が全国ツアー『SHINGO KATORI 1st LIVE TOUR Circus Funk 2025』を5月31日、東京・国立代々木競技場 第一体育館からスタートさせた。これまで積極的に音楽活動を続けてきた香取だが、ソロでの全国ツアーはこれが初めて。今回は5月31日&6月1日の東京公演を皮切りに、福岡や兵庫、北海道、愛知と全国5都市のアリーナ会場で計10公演を実施する。なお、本稿では6月1日の東京公演DAY2について記す。

昨年11月末にデジタル配信され、今年5月28日にはCDでフィジカルリリースされたばかりの最新アルバム『Circus Funk』を携え行われる今回のツアー。当然ライブ内容も同作からの楽曲を軸に進行していき、香取のエンターテインメント性が最良の形で発揮された極上のステージを、ファンとの密な関係性を確かめ合いながら満喫することができた。

香取慎吾

香取慎吾

開演時間が近づくと、緑色のペンライトで染め上げられた客席からクラップが自然発生。そして、オープニング演出に続いてスモークが立ち込める会場に香取がひとり登場し、生々しくも力強いボーカルを響かせていく。途中からダンサー1名が加わると、そのミニマムなステージングで観る者を圧倒。そして、香取の合図とともに真紅の幕で覆われたステージからSNGバンドとSNG ダンサーズの面々が登場し、華やかさを増したところでライブは本格的にスタートする。

豪華なアーティストたちとのコラボレーションで話題となった最新アルバム『Circus Funk』からの楽曲は、どれもダンサブルさを軸にしながらも1曲1曲が異なる個性を発揮。そうしたバラエティ豊かな楽曲群を、香取は曲ごとにジャケットを着替えるなどして視覚的にも彩り豊かさを表現していく。中でも、自身の主演ドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系)主題歌に起用されたタイトルトラック「Circus Funk (feat.Chevon)」は本ツアーのハイライトのひとつと言えるような1曲であり、バンドマスターである村田陽一(Trb.)を筆頭としたゴージャスなブラス隊とスウィング感の強いバンドアンサンブル、SNGダンサーズの華麗なダンスとが相まって、まるでミュージカルでも観ているかのような錯覚に陥る。かと思えば、「一億人の恋人(feat.乃紫)」で疾走感の強いサウンドに乗せて、香取がステージ上を全力で走ったりビートに合わせて拳を上げたりして、国立代々木競技場 第一体育館をロックコンサート会場に一変。英詞ナンバー「Full Moon(feat.村田陽一)」ではジャジーな演奏に合わせて、香取は落ち着いたトーンで大人びた世界観を演出してみせた。

香取慎吾

香取慎吾

濃厚な楽曲たちが次々と繰り広げられる中、曲間にはリラックスモードのMCも用意。ライブ冒頭からほぼノンストップで複数曲を披露したためか、汗だくの香取に対して観客から労いの声が送られると、すかさず「慎吾ちゃん、全然暑くない、大丈夫!」と返す一幕も。逆に「みんな、膝大丈夫? 腰大丈夫? 一緒に歳を重ねてきてるからね。よし、一旦座ろうか!(笑)」とファンに呼びかける場面もあり、その親密なやりとりにほっこりした方も少なくなかったはずだ。

そんな観客との幸せな関係性がもっとも強く感じられたのが、「Happy BBB」間奏でのこと。香取の呼びかけによりこの日誕生日の人のみが立ち上がると、彼は「みんなハッピーバースデー!」とメッセージを送る。続けて「明日誕生日の人も立っちゃおうか」「じゃあ昨日誕生日の人!」と徐々に立ち上がる人が増えていき、次第に「先週、先月、来月、じゃあ今年誕生日の人!」と来場者全員が立ち上がり、「みんなお誕生日おめでとう!」とフロアは多幸感に包み込まれていく。その場にいる者すべてを巻き込んで、ひとつの空気を作り上げていく。と同時に、誰ひとり置いていかずに全員で幸せになろうとするその姿勢こそ、香取慎吾というアーティストが表現したいエンターテインメントそのものなのだと、この瞬間に強く実感した。

香取慎吾

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ライブ後半のMC ではアルバムも3枚目となり曲数が増えたことに触れ、「あれもやりたいけど時間が足りない、そんなときがきたのか」と感慨深げにここまでの道を振り返る場面も。「新しい道を歩み始めたのはもう7、8年前。あの頃を考えると今は本当にすごい。それも今ここにいる皆さんのおかげ。気心知れた優しい仲間に囲まれ幸せです」と感謝の気持ちを伝え、「いつまでも一緒に遊んでくれますか?」と呼びかけてライブはクライマックスへと突入。全楽曲を披露し終えると、満足げな表情を浮かべ「慎吾ちゃん最高に幸せです! また遊ぼうね!」とメッセージを残してステージをあとにした。

香取慎吾

2日間で約2万人に最高の笑顔を与えた『SHINGO KATORI 1st LIVE TOUR Circus Funk 2025』は、ツアーファイナルの7月20日まで全国各地に笑顔を伝染させていくことになる。今もなお自身の信じる道を追求し続ける香取の、最新型のエンターテインメントをぜひ各会場で体感していただきたい。

取材・文=西廣智一

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