町の書店が減っている理由
最近町の書店が次々となくなっている。5月27日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」の著者でライターの飯田一史が町の書店がなくなっている理由について語った。
大竹「書店が少なくなっているのはインターネットの影響ですか?」
飯田「雑誌の売り上げは確実にネットに取られています」
大竹「雑誌はもう売れないんですか?」
飯田「全盛期の8割減なので20%しか残ってないです」
大竹「少年ジャンプは?」
飯田「ジャンプはまだ売れてますね」
大竹「一時、本屋さんはマンガでもっているみたいな時期があったじゃないですか?」
飯田「ただ雑誌は価格が高くないので一冊売れても何十円しか書店に実入りがないので、なかなか厳しいとは思います」
大竹「じゃあ普通の町の本屋さんはなぜ、つぶれてきているんでしょう?」
飯田「出版業界の全盛期が1996~97年と言われているんですけど、本屋さんが大量につぶれ始めているのって、もっと前からなんですよね。書店組合が発表しているものだと80年代から年間1000店単位でつぶれています」
小島慶子「ということは、ネットとかスマホが登場する前から?」
飯田「売り上げが伸びていても、それ以上に費用がかさんでいる。人件費とか家賃の値上げのほうが売り上げの伸びよりも激しく、80年代から書店は厳しい状態だったんです。もっと言うと、高度経済成長期の時に書店組合でアンケートを取っているんです。その時からもう赤字なので、ずっと根本的に条件が悪いっていうのが前提なんですよ」
小島「出版社が儲かるのと町の本屋さんが成り立つかどうかは分けて考えなきゃいけないわけですね」
飯田「売り上げと利益って違うじゃないですか。売り上げが1億円あっても利益率0%だったら手元に0円しかないわけなので、書店は利益率が非常に低いというのが構造的な問題でもあるんです」