子どもたちの作品が市内店舗を彩る 第16回 八街ミュージアム展【八街市】
小中学生の図工・美術作品が学校外で飾られるアートプロジェクトが、今年も開催されました。企画は現役の美術の先生。美術館のない八街で、街全体が巨大な美術館になりました。
12校の約250作品が市内25店舗に展示
八街ミュージアム展は、今年も10月下旬から11月上旬の3週間にわたって開催されました。
作品は主に、市内店舗の協力により、店舗内に飾られます。
最も参加店舗が多いのは八街駅周辺で、20店舗以上が参加しました。
駅周辺以外にも参加店舗は市内各地に点在しています。
八街市中央公民館では、八街市民文化祭の会期に合わせて、中学美術部がペイントしたストリートピアノも展示されました。
授業で作った作品や、美術部の作品を展示
子どもの作品を見るため訪れ、作品を鑑賞した後、店内で買い物をしていく家族も多いそうで、小中学生と地元のお店をつなぐ場ともなっています。
中学校の美術部の作品には凝ったものも多く、今年は、寿司チェーンの八街店とのコラボ展も開催しました。
8月から始まったコラボ展は、八街ミュージアム展の期間中だけでなく、約ひと月ごとに展示替えをし、市内各中学校の美術部員の作品が展示されていきます。
佐倉市でも同様のコラボ展が始まり、成田市でも準備が進んでいます。
プロのイラストレーターも参加
今回、最も注目を集めたのは、八街商工会議所1階展示スペース「ギャラリー拓道」で開催された「ヒーロープロジェクト展feat.大島智子」。
中学生の原画をプロのイラストレーターが作品化するまでの過程を展示した、初めての試みでした。
初回から企画・運営に携わっている八街中央中学校教諭の玉造明男さんは、「美術は、学校と街をつなぐことに適した教科。ごく限られた予算の中で、公立の小中学校がどこまでできるのかに挑戦したいという思いがあります。いずれ近隣の市や、千葉県各地、全国各地に広がることが理想です」と語っています。(取材・執筆/倫)