【2005年版】「青春18きっぷ」の使い方。ルールが変わってもお得に使えちゃう?
2024年の冬に大幅リニューアルした「青春18きっぷ(以下18きっぷ)」。連続する3日間または5日間を一人で使用するのが新ルール。さらに、JRおよび私鉄各社が発売しているお得きっぷと組み合わせれば、可能性は無限大! 18きっぷを使って、この夏をもっともっと楽しもう!
夏の18きっぷはいつ使える?
[発売期間]3日間用:2025年9月7日まで、5日間用:2025年9月5日まで
[利用期間]ともに2025年7月19日~9月9日
[発売箇所]全国のJRの主な駅(指定席券売機を含む)、JRの旅行センター、主な旅行会社
18きっぷ、どこが変わった?
●連続する3日間、5日間の使用
新ルールのポイントは連続した日程で使用すること。1日単位ではなく、3日間または5日間の連続日程でお得度を考える必要がある。
●複数人利用はできない
考え方を変えれば、途中での旅程変更を自分で決められるメリットがある。
●自動改札機が通過可能
混雑している駅の入出場がスムーズに!
●発売期間の延長
従来は利用期間の後半10日間は購入できなかったが、有効期間が終了する日の3日または5日前まで購入できる。
●北海道新幹線のオプション券に新青森が追加
北海道新幹線の区間について、従来は奥津軽いまべつ~木古内間の利用限定だったが、新青森~木古内間が利用できるようになって便利に。
●特定区間外での終電まで使用可能
日をまたぐ列車について、従来は東京・大阪電車特定区間内に限られたが、全国各地の終電まで使用可能に!
●利用開始日を事前に設定
3日間用または5日間用をあらかじめ決定してから購入する必要がある(未使用〈使用開始前〉の場合、1回限り変更可能。3日間⇔5日間の変更はできない)。
グリーン車や観光列車にも乗れちゃう!
首都圏エリアの普通・快速列車のグリーン車自由席に限り、別途グリーン券購入で乗車可能。中央線系統を除き、同一方向は1枚のグリーン券で乗り継ぎできる。また、普通・快速列車として運転されるSL列車・観光列車は指定席券を購入すればOK! 特例として下記の区間内相互発着に限り、特急列車の普通車指定席・自由席に乗車できる。
[特急列車の普通車指定席(空席利用)に乗車可能]
石勝線 新得~新夕張間、室蘭本線 室蘭~東室蘭間
[特急列車の普通車自由席のみ乗車可能]
奥羽本線 新青森~青森間、宮崎空港線 宮崎~宮崎空港間、佐世保線 早岐~佐世保間
18きっぷとお得きっぷの組み合わせワザも!
地点“間”の移動に18きっぷを利用し、エリア“内”の移動にフリーきっぷを使用するのが組み合わせの基本。フリーきっぷは特急列車の普通車自由席や私鉄・第三セクターが利用できるタイプが最適だ。
こんな使い方も!
例えば18きっぷの3日間用を使う場合、2日目は18きっぷを使用せずフリーきっぷを利用。3日目はまた18きっぷを利用して帰る……なんてこともできる。
3日間用は片道641キロ以上(幹線で1万10円)利用で元が取れるので、フリーエリアに到着した翌日からフリーきっぷを使うのがいいだろう。
おすすめの組み合わせ例
[東京発]四国をお得に制覇
東京→高松は18きっぷ(3日間用)、高松駅で「四国フリーきっぷ」1万8000円または「週末乗り放題きっぷ」1万2000円を購入。翌日から3日間または週末2日間、特急列車の普通車自由席も利用して四国4県の路線を制覇!
帰りも新たに18きっぷ(3日間用)を購入し、名古屋・京都・大阪・神戸・姫路などをめぐるのがおすすめ。
[名古屋発]夏休みは九州満喫!
名古屋→小倉・博多は18きっぷ(3日間用)、小倉・博多駅などで「旅名人の九州満喫きっぷ」1万2000円を購入。翌日「から3日間(有効期間3カ月。1日×3回分)、JR九州・西日本鉄道・平成筑豊鉄道など15社局の路線が乗り放題!
帰路は瀬戸内海航路のフェリーや格安の空の便・LCCなどを利用するのがおすすめ。
「デジタルJR時刻表Lite」で18きっぷ旅の行程も手軽に検索
スマートフォンを持ち歩く人に便利なのが「デジタルJR時刻表Lite」。路線図から文字入力せずに経路を検索でき、検索結果から時刻表を表示できる。「18きっぷ検索」を使用すれば、18きっぷを使った行程もらくらく検索!
全国の鉄道の運行情報も確認できるなど、便利な機能や情報が盛りだくさん。14日間全機能無料で試せる(初回インストール時に限る)ので、さっそくダウンロードして旅のおともにどうぞ。
●ダウンロードはApp StoreまたはGoogle Playから。料金は7日間160円、1カ月(自動継続)360円
文=結解喜幸 イラスト=飯田研人
『旅の手帖』2025年8月号より