岡本市長が退任会見 3期12年振り返る 伊賀市
三重県伊賀市の岡本栄市長(73)は11月20日、市役所で最後の記者会見を開き、「過酷だったが、これだけはやらなければならないと思ったことは皆さんの協力をもとにできた」と3期12年を振り返った。
任期最後となったこの日、岡本市長は12年前の初登庁時と同じ黒のジャケットで登庁した。退任会見では、民放アナウンサーから初当選を果たした就任当時について「初めての庁議で行政用語を理解するのが大変だった。民間では社長が何かしたいと言えば、社員はできない理由ではなく、どうしたらできるのか考える。職員に対しそういった風土の改善はそれなりにできたのではないか」と回想した。
一番に思い入れ深い仕事として挙げたのは、市長就任を目指す動機の一つでもあった旧市役所庁舎の関連事業で、「そもそもが庁舎を保存活用しようとして立候補した。結局12年かかったが、一度もブレなかった」と誇らしげに話した。4期目も当選し、現職としてオープンを迎えるはずだった、忍者体験施設や旧庁舎を改修した新図書館やホテルなどの複合施設への思いについては「完成したら終わりではなく、地域と一体となって回していくことが大切。新しい市長の手腕、力量が問われるのだろう」と語った。