「鬼滅」「東リベ」など名作漫画ファンにも推したい!復讐に燃える青年のズタボロ成長物語『モンキーマン』話題沸騰公開中
話題沸騰『モンキーマン』全国公開中
世界的大ヒット作『ジョン・ウィック』シリーズの製作スタッフと、『ゲット・アウト』、『NOPE/ノープ』を手掛け、世界を驚かせ続けるジョーダン・ピールがプロデュース。映画ファン垂涎の〈奇跡のタッグ〉が実現した映画『モンキーマン』は、監督・主演を務めるデヴ・パテル(『スラムドッグ$ミリオネア』、『LION/ライオン ~25年目のただいま~』)が構想に8年という歳月をかけて完成させた、まさに念願の作品だ。
第31回サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で観客賞を受賞、4月5日に全米で公開され『ゴジラxコング 新たなる帝国』に次ぐ初登場2位を記録。デヴ・パテルの鮮烈な監督デビュー作にして、圧倒的な熱量でアクション映画の新たな扉を開いた本作が、8月23日(金)より全国の映画館で大ヒット公開中だ。
「鬼滅」「東リベ」にも通じる<不屈のヒーロー像>
たった一人で底辺から立ち上がり、何度も大きな力の前に倒れながらも仲間を得て這い上がっていく主人公キッドの姿は徐々に、単なる<一人の男の復讐劇>にとどまらない壮大な物語となっていく。その展開は、家族を殺されたことをきっかけに立ち上がる「鬼滅の刃」の竈門炭治郎や、恋人を殺されタイムリープしたことで人生を変えようとする「東京卍リベンジャーズ」の花垣武道といった、少年漫画の主人公像とも重なって見える。
何度倒れ絶望しても挫けることなく、かけがえのない仲間たちとともに這い上がっていく<ヒーロー>たちの姿に、これまで多くの読者たちが勇気と希望をもらい、そして戦いの葛藤や苦悩を共有してきた。『モンキーマン』は血まみれバイオレンス満載のアクション映画でありながら、そんな少年漫画の王道らしい展開も内包している。
愛する母を殺された一人の男、その人生をかけた壮大な復讐劇
幼い主人公・キッドは、ある日突然、汚職警官とその取り巻きたちの手によって村を焼かれ、愛する母を失ってしまう。理不尽にすべてを奪われたキッドは闇のファイトクラブで“殴られ屋”として体を張るというギリギリの生活をしながらも、復讐の炎を胸の奥でくすぶらせていた。そしてついに、キッドは復讐を果たす機会を手に入れることになる。
汚職警官たちが出入りするナイトクラブにたった一人で潜入したキッド。しかし、そこには自分と同じようにすべてを奪われた被害者たちが存在し、腐敗は想像していたより深く、復讐を果たす相手が警官たちだけではないことを知る。一度は生死の境をさ迷う危機に瀕するキッドだったが、血のにじむ特訓を経て<復讐の化神・モンキーマン>となり、腐敗した権力者たちを滅するリベンジャーとして立ち上がっていく――!
「過小評価に慣れた青年は、怒りと痛みを抱えて深刻なトラウマと格闘している」
この物語を、初監督作品でありながら自身で脚本・主演を担当したデヴ・パテルは、「弱者のための賛歌を作りたかったんです」と明かす。
あらゆるツールを持ち、いつでもジョークを飛ばせるようなヒーローではなく、試しては失敗し、また試しては失敗するだけの男が主人公です。過小評価されることに慣れた青年は、怒りと同じぐらいの痛みを抱え、深刻なトラウマと格闘しているんです。
そして、この物語がインドを舞台にしていることも重要だ。
この作品は上に大きなボスがいるところで、下から這い上がろうとしている人間の物語。インドにおいて、それはカースト制度も象徴します。貧しい人が底辺にいて、最上部には誰も何も言えない神のような人がいて。ひとりの男が、その人物に迫ることはできるのでしょうか? ほぼ不可能です。
だからこそ、この物語はいたってシンプルでありながらこれまで世界中のヒーローたちがそうしてきたように、多くの人々の胸を打つ展開となっている。
そんな物語にいち早く惹かれ、ストリーミング作品として制作されていた本作を「劇場で観てもらうべき作品だ」として自ら買い取るという異例の決断をしたのが、『ゲット・アウト』『NOPE/ノープ』のジョーダン・ピール。キッドがただの個人的な復讐から、やがて大きな使命を背負い立ち上がっていく展開に、ジョーダンは「これがスーパーヒーローのストーリーになっていくところが、僕は好きです」と語る。
この映画を、僕はすごいと思いました。アクションのレベルが高く、とても楽しく新しいことをやりつつも、感動的なストーリーを犠牲にしていないからです。キャラクターやストーリーに思い入れができないのなら、アクションがすごくても意味はないと僕は思っています。この映画の中心にあるのは、リベンジ。そこがすばらしいと思いました。
デヴ・パテル自身が「混沌として美しく、醸成され、沸騰し、そして狂気をはらむアクションで爆発する」と表現する本作。キッドのジリジリと熱く燃える拳が、今年の酷暑すら吹き飛ばしてくれそうな『モンキーマン』は、全国の劇場で大ヒット公開中。