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なぜこんなにところに…猫が好きな『意外な場所』5選 ふかふかなベッドより好む理由は?

ねこちゃんホンポ

猫が好きな「意外な場所」とは

猫は、人と一緒に暮らしてきた長い歴史のある動物ですが、今でも野生の習性が色濃く残っている不思議な動物でもあります。

そのため、自ら狩りをする必要がなくなり、ずっと飼い主さんと一緒に家の中で生活するようになった今でも、厳しい環境の中で暮らしてきた頃の習性が残っています。

また、猫の獲物となるネズミなどの小動物は、早朝や夕方などのあたりが薄暗くなる時間帯に活動するため、猫も薄暗がりとなる時間帯に活動的になります。そして、昼間や真っ暗な夜中は、ごくごく狭い穴蔵の中や木の上などの安全で落ち着ける場所でゆっくりと体を休めます。

さらに、アフリカの北部一帯で暮らしていたため、寒さに弱く暖かい環境を好みます。

これらの習性は現在の猫たちにもしっかりと引き継がれているため、これらの条件を満たす場所を好む猫が多いようです。

そこで今回は、猫が好きな「意外な場所」について、具体的にご紹介していきましょう。

1.狭いところ

閉所恐怖症の方を除けば、広々とした空間にぽつんと一人でいるよりも、適度に狭い場所にいる方が落ち着けるという方が多いでしょう。

ただし、猫の場合は落ち着ける狭さが「自分の体にジャストフィットする」程の狭さのようです。

猫はベッドやソファーの下、本棚に並んだ本と天板の隙間などにはさまって寛いでいることがあります。また、猫の外見からは想像もできないほど狭い隙間にも入り込めるため、わずかに開いている引き出しの隙間からでも入り込んでしまいます。

段ボール箱や紙袋、レジ袋、蓋の空いたお鍋の中などにすぐ入り込もうとするのも、心地よい狭さからなのでしょう。

2.薄暗いところ

薄暗い場所も、猫は好きです。

猫は薄暗い時間帯に活発に狩りを行う「薄明薄暮性」の動物です。薄明かりがあれば十分に夜目が利くため、暗い状況に対する恐怖心がないのでしょう。

たとえば、棚の中や押入れの中などの、猫の体よりも少し広くて余裕のある広さで暗い空間で寛いでいる姿をしばしば目にします。この場合は、狭さもあるでしょうが、薄暗さに惹かれて落ち着いているのだと考えられます。

3.高いところ

猫は高いところも大好きです。高い場所は、自分の縄張りの全体を見渡すことができ、かつ天敵からは身を守れる安全な場所でもあるためです。

そのため、棚の上、冷蔵庫の上、カーテンレールの上、レンジフードの上などに上り、静かにこちらを観察していることがあります。

どうしても猫に棚の上に上られたくない場合は、キャットタワーやキャットステップを設置して、猫が自由に上れて寛げる居場所を作ってあげることをおすすめします。

4.暖かいところ

猫は、暖かいところも大好きです。以前は主流だったブラウン管テレビの上は、猫の定位置でした。程よく暖かくて、ご家族の注目も浴びられるためだったのでしょう。やがて時代の経過とともに薄型テレビに変わったことで、猫はテレビには上ろうとはしなくなってしまいました。

他には、日の当たる窓辺やサンルーム、パソコンの裏や上、こたつの中なども、猫たちにとって暖かいお気に入りの場所になっているご家庭が多いことでしょう。

夏はひとりで寝るのに、冬は飼い主さんの布団に潜ってくるというケースも、布団と飼い主さんの温もりが目当てだと考えられます。

5.心地よい刺激のあるところ

猫には、心地よい刺激のあるところを好む傾向も見られます。

たとえば、高さのある窓辺は外を見渡せるため、小鳥のさえずりや木々がさざめく音を聞いたり、車が走ったり鳥や飛行機が飛ぶのを見たりと、室内にはないさまざまな刺激を受けられるという楽しさを得られる場所です。

また、玄関に並んでいる飼い主さんの靴の上や下駄箱の中、脱ぎ捨てられた靴下やシャツの上などは、飼い主さんのニオイが心地よい刺激となっている可能性があります。

一緒の布団で寝るときに、いつも飼い主さんの股の間に挟まって寝ている猫も、飼い主さんのニオイに惹かれている可能性が高いでしょう。

また、扇風機の台座の上やマッサージ機の上、自動掃除機の上など、適度な振動や移動することが楽しくて乗りたがるといった猫もいるようです。

お気に入りの場所を把握しておく大切さ

かつて、愛猫を20時間近く、オーディオラックの中に閉じ込めてしまったことがありました。

ラック背面の配線用の穴から入り込んだものの、後ろの壁が邪魔で外に出られなくなったようです。すぐに気付けなかったため、飲まず食わずでトイレにも行けない状態で長時間を過ごさせてしまう結果になりました。

このように、引き出しや戸棚の中に閉じ込めてしまうという事故も起こり得ます。先のオーディオラックはガラス張りだったので中が見え、その日の内に発見できました。もし中が見えない引き出しや戸棚だったらと思うと、ゾッとします。

また、飼い主さんの留守中に大きな地震などの震災が起こるかもしれません。愛猫のお気に入りの場所への防災対策も、十分に行なっておきましょう。

猫のお気に入りの場所は、季節や時間帯によって変わります。常に愛猫の様子を観察し、その時々のお気に入りの場所を把握しておく必要があります。

まとめ

今回は、猫が好きな「意外な場所」について解説しました。

猫は好みの場所を見つける天才ですが、自分で好みの場所を作ることはできません。完全室内飼いが一般的になった昨今では、猫の快適な居場所は、飼い主さんが作る室内環境で決定されます。

現在の室内環境が猫の習性にはあまり合わない条件であった場合には、今回の記事内容を参考にして、猫が好むような場所を意識的に作り、安全を確保してあげる必要があるでしょう。

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