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冬の旅行におすすめ! 夜景が美しい“乗りもの”7選。星と光の海をゆこう

さんたつ

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冬は空気が澄み、夜景や星空が一番美しく見える季節。『銀河鉄道の夜』の汽車のように暗闇の中を進み、車内からきらめく星々や宝石がちりばめられたような光を眺める……。夜ならではの特別感にワクワクする乗りもので、ファンタジーなひとときを過ごそう。

トロッコ風の展望車から神戸の街を一望「六甲ケーブル」【兵庫県神戸市】

レトロな車体で年間をとおして夜の運行を実施。

昭和7年(1932)開業。神戸市街地と六甲山を結び、山上側の箱形車と山下側の展望車の2両編成で運転する。展望車は窓ガラスがなく開放感抜群で、“1000万ドルの夜景”と称される神戸のキラキラした街並みが飛び込んでくる。

六甲ケーブル
☎078-861-5288(六甲ケーブル下駅)
7:10~上り・下り最終21:10、2025年1月6日~4月12日休(この期間は代行バスを運行)。片道600円(往復1100円)。神戸市灘区高羽西山8-2(六甲ケーブル下駅)。JR東海道本線六甲道駅からバス20分の六甲ケーブル下下車、徒歩1分
https://www.rokkosan.com/cable/

山上の天覧台は神戸市街から大阪湾まで見渡せて、圧倒的なスケール感だ。

北九州のきらめきが眼下に広がる「皿倉山ケーブルカー・スロープカー」【福岡県北九州市】

景色が見えるよう窓側に向けて席が配置されているスロープカー。

全長約1100mの、西日本最長級のケーブルカーとスロープカーを乗り継ぎ皿倉山へ。臨海部に広がる工場群をはじめ、門司港や関門海峡まで視野200度を超える大パノラマが楽しめる。北九州市は2024年に2度目の「日本新三大夜景都市」の1位に選ばれ、美しさは折り紙付きだ。

皿倉山ケーブルカー・スロープカー
☎093-671-4761
ケーブルカーは10:00~下り最終20:00(4~10月は22:00)、火曜休。1230円(ケーブルカー&スロープカー往復通し券)。北九州市八幡東区尾倉1481-1(ケーブル山麓駅)。JR鹿児島本線八幡駅から無料シャトルバス10分
https://www.sarakurayama-cablecar.co.jp/

夜空にまたたく星をイメージ「スタートレイン」(井原鉄道)【岡山県・広島県】

『美星(びせい)天文台』や『岡山天文博物館』など、沿線には星空スポットが多数!

星空版の世界遺産といわれる「星空保護区」に認定された沿線で「天文王国おかやま」をPRするために誕生した、星空をイメージしたラッピング列車。車内にも12星座が描かれ、星空を旅しているような幻想的な空間が広がる。

スタートレイン
運転日/ホームページで確認 運転区間/井原鉄道 総社~神辺間ほか ねだん/1120円(総社~神辺間) 発売箇所/駅の窓口(一部自動券売機) 問い合わせ/井原鉄道 ☎0866-63-2677
https://www.ibara-railway.co.jp/info/star-train/

暗闇に浮かぶ工場街をクルーズ「夜景電車」(岳南電車)【静岡県富士市】

鉄道として全国初の「日本夜景遺産」に認定された。

2両編成のうち、後方車両は消灯され真っ暗に。静寂に包まれた駅のホームや夜の沿線をゆっくりと走る。岳南原田~比奈間は製紙工場の一部をくぐり抜け、別世界に迷い込んだような非日常感を味わえる。

夜景電車
運転日/2025年1月11・18・25日、2月・22日(毎月特定日の土曜。詳細はホームページを確認) 運転区間/岳南電車 吉原〜岳南江尾間(往復) ねだん/1300円 発売箇所/セブンチケット
https://www.gakutetsu.jp/

複雑に入り組んだパイプラインを間近に望み、アドベンチャー感満載。

手が届きそうな星空を途中下車して観察会「HIGH RAIL星空」(JR東日本)【長野県・山梨県】

「天空にいちばん近い列車」がコンセプト。野辺山駅では季節の星座の話を聞きながら星空を堪能できる。

野辺山(のべやま)~清里間にある、JR線の標高最高の1375m地点を通る観光列車。約40分間停車する野辺山駅では、星空案内人による観察会が行われる。星座があしらわれたシートや星空映像を投影するギャラリーなど、車内でも星空の世界に浸れるのがうれしい。

HIGH RAIL星空
運転日/土・日曜・祝日中心(2024年12月28・29日は運休。詳細はホームページを確認) 運転区間/JR小海線 小淵沢~小諸間、全車指定席 ねだん/運賃1520円+指定席840円(小淵沢~小諸間) 発売箇所/駅の指定席券売機、みどりの窓口、えきねっと
https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/highrail1375.html

半球形ドームの天井にプラネタリウムを投影する2号車の「ギャラリーHIGH RAIL」。

湖の真ん中で満天の星に包まれる「井川線 星空列車」(大井川鐵道)【静岡県】

湖に浮かぶように佇む奥大井湖上駅で約1時間観察に没頭できる。

大井川上流部の急勾配の一部区間を、アプト式列車で走る井川線。夜の冒険に繰り出したような気分で、目的地の奥大井湖上駅へ。湖に架かる橋の中央に停車する秘境駅は周囲に明かりが少なく、無数の星を鮮明に眺められる。

井川線 星空列車
運転日/2025年3月2日までの土・日曜・祝日中心 運転区間/大井川鐵道井川線 千頭~奥大井湖上~千頭間(往復)、全車指定席 ねだん/1940円 発売箇所/ホームページ、千頭駅窓口(当日販売のみ)
https://daitetsu.jp/stargazingtrain2024

関東平野に広がる光の粒「筑波山ロープウェイ『スターダストクルージング』」【茨城県つくば市】

地平線に沿うように延びる光の線が幻想的。晴れていれば東京都心まで見渡せる。

期間中は夜間運行が実施され、「日本夜景遺産」に認定された筑波山山頂からの景色を楽しめる。麓のつくば市はもちろん、遠く関東平野まで望むことが可能で、地上にきらめくスターダストと天空に広がる星を満喫できる。

筑波山ロープウェイ「スターダストクルージング」
☎029-866-0611(筑波観光鉄道)
12月29日までの土・日曜・祝日と2025年1月11~13日、2月15・16・22~24日。16:40~下り最終20:00、1300円(往復乗車券のみの発売)。茨城県つくば市筑波1(筑波山ロープウェイつつじヶ丘駅)。つくばエクスプレスつくば駅からバス50分のつつじヶ丘下車すぐ
https://www.mt-tsukuba.com/

山頂の女体山駅までは約6分の空中散歩。

文=香取麻衣子 写真=各社
『旅の手帖』2024年12月号より

この記事に関連する書籍

旅の手帖 2024年12月号

旅先での夜、どう過ごしていますか? 夜にしか出会えない風景、夜にしかできない観光があったら、気になりませんか? 星空に夜景、祭りや横丁……。「夜」を楽しむ旅に出かけよう。特集2は、東京のお隣・山梨県の甲府盆地。素晴らしき盆地旅へ。

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