年間187万円は高い?安い? 年間115万人が来場する公園 ネーミングライツ募集
■浜名湖ガーデンパークの命名権 10月10日まで募集
静岡県が10月10日まで、浜松市にある「浜名湖ガーデンパーク」に愛称を命名するネーミングライツを取得する企業を募集している。金額は年間187万円。浜名湖ガーデンパークは昨年度115万人の来場者を集め、今年6月まで開催された「浜名湖花博」の会場となった。
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県は厳しい財政状況の中で県営都市公園の維持管理をしていくため、新たな財源を確保の手段にネーミングライツを選んだ。県営都市公園でのネーミングライツは初めてで、公園の運営経費を充当する目的に活用するという。
ネーミングライツは施設などに企業名や商品名を冠した愛称を付ける権利で、PR効果があると言われている。今回募集しているのは浜名湖ガーデンパークの愛称で、正式な施設名を変更するものではない。
ネーミングライツ料の最低金額は年間187万円。契約は来年4月1日から2030年3月31日までとなっている。愛称には公園やパークを含み、「地域貢献や文化、花・緑の推進などを支援する県立都市公園のスポンサーとしてふさわしい企業または団体の名勝や商品名をイメージするもの」を条件としている。
■経済効果81億円 浜名湖花博の会場の1つ
浜名湖ガーデンパークは56万平方メートルの広大な敷地に、年間を通じて様々な種類の花を楽しめる。春は約30万本のネモフィラが来園者を迎え、秋は約40万本のコスモスが咲き誇る。今月はコスモスの他にも、スイフヨウやパンパスグラス、タイタンビカスやバラなどが見頃となっている。
園内の中央に位置する展望塔からは浜名湖や富士山を一望できる。入園料も駐車料金も無料(展望塔など一部は有料)で、子どもから大人までのんびりと過ごせることから、市民の憩いの場にもなっている。
今年3月から6月まで開催された「浜名湖花博2024」では、「はままつフラワーパーク」とともに会場となった。86日の期間中には目標の95万人を超える100万6586人が訪れ、県内への経済波及効果は81億3300万円に上ったと実行委員会は報告している。
浜名湖花博2024は2004年に開催された浜名湖花博の20周年を記念したもので、10周年の際にも同様のイベントを実施している。この時は87日間で129万人が来場し、経済波及効果は124億円だった。
鈴木康友知事は10年後の30周年にも意欲を見せており、「民間の活力を注入して、より活性化できないか考えていきたいと思います」と話している。ネーミングライツを民間と連携するきっかけや施設の知名度アップにつなげたいところだ。
(SHIZUOKA Life編集部)