西柴中学校 唐辛子の苗植え体験 「金澤八味」の材料に
西柴中学校の生徒が5月12日、柴シーサイドファームで唐辛子の苗植えを体験した。アマンダリーナ合同会社が主催し、2回目の実施。
同校のSDGsをテーマとした総合的な学習の一環で、3年生69人が参加。畑を管理する宍倉実さんと同社の奥井奈都美代表の解説のもと地元の(株)グリーンファームから仕入れた唐辛子・青唐辛子の苗108株を植えた。
使用した畑は「耕さず、肥料や農薬を用いず、草・虫を敵としない」を原則とした農法「自然農」で管理されている。地上に約1m顔を出している雑草は、地下に約50cmの根を張り巡らせており、それらが土を耕す役目を果たしているという。宍倉さんが1m以上の長さがある棒を土に挿すとその土の柔らかさに、生徒から驚きの声が上がった。「若い人に農業のやり方のひとつとして興味をもってもらえたら」と宍倉さん。
秋には商品の一部に
植えた唐辛子は7月中旬ごろに収穫し、秋には商品の一部として出荷される予定。赤唐辛子は金沢区ならではの逸品「金沢ブランド」認定商品の「金澤八味唐辛子」、青唐辛子は「あおみかん胡椒」の材料として使用される。
西柴小学校3年生のときに授業で金澤八味を使ったレシピ考案に携わったという寺戸柚乃さんは「身近なものになると思うと嬉しい」と笑顔。牧野愛菜さんは「無農薬と聞いたので美味しく食べられそう」と話した。金澤八味には唐辛子の他にみかんの皮、しそ、昆布、椎茸粉などの地元産材料が使われている。
奥井代表は「植えて終わりではなく、どのように商品となり、地域経済に出回っていくかを見届けてほしい」と話した。