高津高校「プロに聞く」授業 元プロ野球選手など講師
市立高津高校(高津区)で伝統の「その道のプロに聞く」授業が1月23日に同校であり、警察官や料理人、元プロ野球選手など、様々な職業人たちが講師を務めた。
同校では、1年生が次年度の選択科目を考える際、進路の方向性や将来的な職業のイメージをつかめずに悩む生徒が多いことから、かねて「総合的な探究の時間」を使い、様々な業種で活躍する社会人を講師として招く特別授業を実施してきた。今年は14人が講師として授業に参加した。
川崎出身の元プロ野球選手で、現在は鶴見大学(横浜市)で野球部のコーチを務める大場達也さん(35)は、4つの「伝えたいこと」に沿って話を進めた。母子家庭で育ち、アルバイトで家計を支えながら川崎市立川崎高校で野球を続け、プロ野球選手を目指した経緯を説明し、「夢はみるものではなく叶えるもの。叶えるには何をすべきかを考えながら過ごしてほしい」。また、「プロを目指して」という祖母の願いを胸に、プロ野球に挑戦したことにも触れ、夢が自分のものから「みんなの夢」へと広がったことが、挑戦の原動力になったと語った。最後に「壁にぶつかった時に今日の話を思い出し、乗り越えるヒントにしてくれたらうれしい」と話し、満面の笑みで授業を終えた。
写真家で映像クリエーターの高野洋さんは、自身が手掛けた写真や映像を紹介しながら、映像コンテンツの力について説明。バックパッカー時代の経験も披露し、「目指す世界へのアプローチ方法はたくさんある。漫画でも動画でも、吸収できるものに無駄は一つもない」と力強く語った。