【リアル給与明細】35歳、作業員。残業代で工面する生活……。住宅ローンはどうすべき?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【35歳 作業員】
【リアル給与明細】35歳、作業員の場合
プロフィール
35歳、男性
製造業の作業員
▼現状
仕事内容は、半導体製品の製造オペレーター、手組作業。
労働時間は月144時間、残業はなし。
ボーナスは14万円程度。
【相談内容】基本給が安く、繁忙期の残業代でなんとか工面している状態です。数年前に家を購入し、変動金利でローンを組んでいます。今後金利が上がると聞きましたが、固定金利に変えたほうがいいのでしょうか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは基本給が安く、繁忙期の残業代で家計をやりくりしておられるのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約178万円になります。
一方、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代の電気機械器具組立従事者の平均年収は約436万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は平均よりも低い水準と言えます。
住宅ローンは金利の違いを理解して適切な選択を
質問者さんは、固定金利と変動金利、どちらを選択して住宅ローンを返済すべきかお悩みなのですね。
変動金利と固定金利にはそれぞれ異なる特徴とリスクがあります。
どちらが適しているかは個人の状況に応じて異なるため、よく確認して選びましょう。
変動金利と固定金利の違い
・変動金利
変動金利は通常、固定金利より低めに設定されるため、返済が軽く感じられます。
しかし、金利が上昇すると将来的に返済額が増えるリスクが。
ただし、変動金利には「5年ルール」や「125%ルール」などの金利変動対策があり、短期で大幅な返済額の増加は起こりません。
・固定金利
固定金利は契約時の金利が完済まで変わらないため、将来の金利上昇を心配せず、安定した返済計画が立てられます。
ただし、変動金利よりも最初の金利が高めに設定されることが一般的です。
どちらを選ぶべきか?
シミュレーションでは、総返済額は変動金利の方が少なくなるケースが多いとされています*。
しかし、金利が大幅に上昇すれば結果は異なるため、未来の金利を予測することは困難です。
リスクを取れる場合は変動金利、安定した返済を望むなら固定金利が適しているでしょう。
*……参考:住まいの情報館 住宅ローンは今後どうなる②「変動金利vs固定金利」徹底シミュレーション
まとめ
・変動金利のほうが総返済額が少なくなるケースが多いですが、金利の上昇によって結果は変わります。
・リスクを取れる場合は変動金利、安定した返済を望むなら固定金利が適しています。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。