性の知識があれば自分自身を守れる!性教育がもたらすものとは!?【12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育】
性の知識があれば、自分で自分を守れる
性教育をしっかりと受けることで、教育や知識が身につき、さらに性的なトラブルを避けることができる、自分自身で身を守ることができるようになります。
「プライベートゾーン」「NO・GO・TELL」の知識などで、性犯罪から身を守ることができます。もしも性的トラブルにあったときに、対処の方法を知っているかどうかで、まったく違います。
幼い子どもが性犯罪にあったとき、何をされているのかわからないままで、しかも性犯罪者から「あなたが悪い、パパやママにはいってはダメだよ」などといわれたら、その言葉を信じて、誰にもいえないかもしれません。性についての知識、性犯罪の場合はとくにプライベートゾーンについて知っていれば、「私は悪いことはしていない。パパやママに伝えよう」「いいよっていっていないのに、触ろうとした。イヤな気持ちになったから、にげなきゃ」「なんか、ヘン。これは、にげないといけない」と思えば、その後の対応も変わってきます。
性教育がもたらすもの
自分の心身を大切にできる自己肯定感が高まる相手のことを尊重しよい人間関係を築くことができる豊かで幸せな人生が送れる
さらに、自分の体を知り、自分のことを大好きになると自己肯定感の高い人間に育ちます。どんな自分でも受け入れることができ、他人との比較ではなく、自分自身の価値を感じることで、自分を肯定するのが自己肯定感です。
自己肯定感が高いと自分も相手も尊重することができ、心地よいと感じられる人間関係を築くことができるでしょう。さらに、自分の人生を豊かで満足のいくものと考え、幸せな人生を送ることができるでしょう。
親は子どもには幸せであってほしいと願うものです。小さいときは、そばにいることができますが、成長とともに子どもも自立をはじめるため、ずっと一緒にいることが難しくなります。目が届かなくなる分、心配のあまりとくに性に関することをタブーとし、「早いうちにセックスを体験してはいけない」「妊娠するなんてもってのほか」「性感染症になるなんて恥」などと伝えてしまうこともあります。
できれば、予定外の妊娠出産、性感染症などは、我が子には経験してほしくないと思うのが親心でしょう。でもそのために、性に対して否定的になってしまうのではなく、それらを防ぐための方法はいろいろあるということを教えてあげてほしいものです。
性教育は、性行為の方法や体の仕組みだけを教えるものではありません。自分が自分らしく生きるために必要な知識を教える教育なのです。自分の体を守ることができ、自分の体のことを好きだという気持ちを育てることができます。
今の思春期あたりの子どもをもつ親たちは、自分自身が性教育をしっかりと学んだ世代の人が多くありません。女子だけ集められて、生理について教えてもらったという人もいるでしょう。そのために性教育は自然にわかるもの、自分で調べるだろうと思って、あえてふれずにいることも多いと思います。
しかし、性教育の考え方もより幅広くなっています。親も知識をアップデートしながら子どもがやがて自分の力で生きていけるようになるために伝えていきましょう。
ONE POINT
【出典】『12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育』著: 高橋幸子