相模原市 窓口に軟骨伝導イヤホン 高齢者らとの会話スムーズに
相模原市は職員と高齢者や難聴者との会話を助ける「軟骨伝導イヤホン」を3月3日から一部窓口に試験的に導入した。耳の軟骨の振動で明瞭な音声を届ける新しい仕組みで、大声を必要とせず、周囲に個人情報が伝わる心配がない。
プライバシー保護にも
導入されるイヤホンは、耳の入り口近くの軟骨を振動させて音を伝える「軟骨伝導」の仕組みを使ったもの。通常の音の聞こえ方の「気導」、骨の振動で音を伝える「骨伝導」に続く第3の聴覚経路とされ、ヘッドホンや補聴器などにも活用されている。
イヤホンは耳の入り口付近に軽く当てるだけで音を聞き取ることができるという。小さな声でも聞き取れるようになることから、大声での会話が必要なくなり、個人情報が周囲に漏れることも回避できる。さらにイヤホン部分が球体で穴や凹凸がないため、アルコール除菌などで清潔に保つことができるという。
試験導入されるのは2台。中央高齢・障害者相談課(ウェルネスさがみはら1階)に1台が常設され、もう1台は庁内貸し出し用として備える。高齢・障害者支援課によると今後、導入の効果や有効性を確認していく方針だという。