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バトントワーリング 努力が導いた全国の舞台、木田彩也香(大分東明3年) 【大分県】

オー!エス!OITA

写真/オー!エス!OITA SPORTS

 「ただ、バトンが好きなだけ」。そう語る大分東明の木田彩也香は、13年間ひたむきにバトントワーリングに取り組んできた。2月に開催された第50回全日本バトントワーリング選手権大会(以下、全日本選手権)の九州大会では、専攻するソロストラットとアーティスティックトワールの両部門で4位入賞し、全国大会への切符を手にした。また、「第20回大分県バトンコンテスト」では、ソロストラット(16歳以下)部門で優勝を飾っている。

 

 東京で生まれ、幼稚園の年中から競技を始めた。小学2年のとき大分へ転居し、かつて母も所属していた東明高校バトントワーリング部の演技を見た瞬間、「自分も誰かの心を動かす演技をしたい」と強く思ったという。その思いは、ただ好きだったバトントワーリングへの向き合い方を変えた。大分東明バトンスクールに入部後は、持ち前の負けず嫌いな性格を武器に地道な努力を重ね、少しずつ力を伸ばしていった。

 

 転機となったのは小学6年時。全日本選手権九州大会のソロストラット部門で3位に入り、初めて全国出場を決めた。だがその年の全日本選手権は、新型コロナウイルスの影響で中止。夢舞台に立つことはかなわなかった。それでも諦めることなく翌年も挑戦し、同部門で九州大会1位、全国大会でも6位という大きな成果を挙げた。

 

最後の1年間は仲間と共に後悔のないバトン人生を送ると誓った

 

 その成功の裏には、並々ならぬ努力があった。演技の精度を高めるため、小学3年からバレエ教室にも通い始めた。体幹の安定や姿勢の美しさを学び、すべてをバトントワーリングに還元してきた。また中学時代には表現力の壁に悩む時期もあったが、それでも練習を止めなかったのは、競技への愛情と、支えてくれる家族の存在があったからだ。

 

 「どんな時も味方だから」。母のそんな言葉に背中を押され、木田は一歩ずつ成長してきた。悩んだときは家族に相談し、寄り添ってもらうことで乗り越えてきた日々を思い出すと、自然と目に涙が浮かぶ。

 

 バトントワーリングは、華やかな舞台の裏で厳しい鍛錬を要する競技だ。木田はそれを知り、すべてを受け入れ、努力を続けてきた。競技を通して学んだのは、何事も諦めずに続ける力。「高校生活最後の1年、悔いの残らないように全力を尽くす」と語る。恩師や仲間、そして家族の愛情に支えられ、木田は今年もまた、全国の舞台に向けて歩みを進めている。

 

個人、チーム共に多くの全国大会へ出場してきた木田彩也香

 

 

(塩月なつみ)

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