SDGsがつないだ輪 牧野造園を院履修生が取材
仲町台在住で科目等履修生として大学院で環境問題について学ぶ大西富美子さんが、佐江戸町の株式会社牧野造園を訪問。同社が取り組む竹炭の利用について直撃取材を行った。
きっかけは本紙
大西さんは「子育てが終わり、自分が関心のある環境問題などについて勉強したい」と、働きながら4月から大学院の科目等履修生として学んでいる。
SDGsに関し、身近に起きていることを考える授業を受講している大西さん。間伐した竹を焼却処分せず竹炭として再利用することで、二酸化炭素(CO2)排出の抑制につなげている、本紙(6月20日号)掲載の同社の活動を知り、話を聞きたいと取材を申し入れたという。
大西さんは10月2日に同社を訪問。牧野幸太社長が無煙炭化器を使って取り組んでいる竹炭づくりを間近で見せてもらい、効果などについて質問した。牧野さんによると、竹炭は土壌の入れ替えの際、小石ほどに小さく砕き、土壌の容積に対し5%ほど混ぜ込んで使っているという。CO2の排出抑制に加え「水持ちが良くなり、菌糸がつきやすくなるようで、微生物も発生しやすい」と効果を実感しているという。
取材を終え大西さんは「地球温暖化というテーマは大きいが、解決策を見つけるには身近なことから取り組むことが大事」と自分に言い聞かせるように語った。同社への取材については「生活にも役立てられそうなことが多く、とても参考になった」と感謝した。大西さんはこの日の内容も含め、レポートなどにまとめ、発表するという。
一方、取材を受けた牧野さんは大西さんの「意欲と行動力に驚いた」と目を丸くした。環境問題については「自分たちで何かを変えるのは難しいが、方向性を示し、次世代に伝えていくことくらいはできるのでは」と語った。