季節感と滋味あふれる本格的な“島懐石”をお気軽に 洲本商工会議所内の日本料理店「桜田」で美しい料理の数々を味わいました 洲本市
洲本市街地の中心部にある洲本商工会議所1階のチャレンジショップに、日本料理店「桜田」が4月17日に開店しました。
同チャレンジショップの第7期目となる「桜田」は、淡路島の食材を使用し本格的な日本料理を提供するお店です。
店名が書かれた暖簾がかかるお店の入り口には笹の葉が飾られ、涼やかな文月の風情。心憎い初夏の演出です。
店主の廣瀬和也さんは、京都・大阪の老舗料亭で約25年にわたる修行を積んだベテラン和食職人。島内の和食料亭に生まれ、子どもの頃から自分も料理人になるのだと考えていたという、生粋の料理人です。
そんな廣瀬店主が腕を振るう同店では、昼餉(ランチ)は3種類の御膳や懐石弁当等、夕餉(夜)は懐石料理(おまかせ6000円~)や季節の一品料理等を提供。最近では、女性向けの懐石コースも始めたそうです。
この日記者が頂いたのは昼餉の御膳「七夕」(2500円 税込)。この御膳では、月ごとの季節感あふれるお料理が懐石仕立てで提供されます。料理の内容は、食材の仕入れ具合等により毎日変わります。
まずは「二八蕎麦涼風仕立」。細めに仕上げた自家製の二八蕎麦に、細かく刻んだ夏野菜。目にも涼しいジュレ仕立てのそばつゆが風味豊かな蕎麦によく絡み、何とも爽やかな食べ心地です。
盛り付けの美しさに思わず見惚れてしまう八寸盛り。「器や見た目の演出でも、日本料理の良さを味わってほしい」との、廣瀬店主の心意気です。
手の込んだお品が並ぶ前菜盛り。中でも厚焼卵は魚のすり身が混ぜ込まれてほんのりと甘く、まるでケーキのように滑らかな舌触り。サクサクに揚がった初夏の野菜の天ぷらも秀逸です。
清流仕立の煮物碗には、アラレをまぶして揚げたホタテに翡翠茄子と冬瓜、それに梅干が入っています。初めて食べる梅干しの煮物。じっくりと火入れされて塩味が抜け、本来の味が際立っていました。
ふっくらと炊いた浅利ご飯は、繊細な風味がとても上品。細かく刻まれた香味野菜と一緒に頂くと、豊かな夏の味わいが口の中に広がります。
「既製品は使わない」のが信条の廣瀬店主。山椒昆布まで自家製というこだわり様です。小さな物にまで丁寧に手をかける想いは、お客様にきっと伝わるはずと話します。
「故郷である淡路島の食材を最大限に活かし、自分らしさを表現できる自身の日本料理を追求していきたい」と、瞳を輝かせる廣瀬店主。
修行中に少しずつ買い集めたという器の数々や雅な調度品など、お店全体から店主の日本料理に対する深い造詣と愛情を感じます。
あえて敷居は高くせず、お手頃な価格で日本料理の粋を凝らした品々が堪能できる同店。チャレンジショップ終了後は、洲本市街地に新たな店を構える予定とのことです。
既に人気の同店。お席を確保するには昼餉・夕餉ともに予約がオススメです。
場所
日本料理 桜田
(洲本市本町4-5-3 洲本商工会議所1階)
営業時間
昼 11:00~15:00(L.O 14:30)
夜 17:30~23:00(L.O 22:30)
※夜は要予約、昼も予約がベター
定休日
月曜日