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【1年生の「学校行きたくない」】周囲が何かしてくれると子どもに期待させない

こそだてまっぷ

今までのやり方で子どもが変わらない場合、親が変わる必要があります。

今回は、新1年生の子どもの登校しぶりがこじれたときの親の対応について、現役小学校教諭の舟山由美子先生にうかがいます。

まず最初は、学校は「行かなければならないところ」と教える

以前の記事で、登校しぶりのほとんどは、6月くらいまでには学校に行けるようになるとうかがいましたが、母子分離不安などで、いつまでも手こずる場合はどうしたらよいでしょう。

舟山「前回もお話ししましたが、新1年生とそれ以外の学年では事情が違ってくるので、新1年生に限っての場合でお話しします。

母子分離不安で学校に行けないという場合、お母さんの不安を子どもが本能的に感じ取って、『泣いていやだと言えば、行かなくていい』ということをわかっているのだと思います。

そこで以前にも何度か述べたことがあるのですが、親が大人の見識を持って、まず最初は、学校は『行かなければならないところ』だという認識を、毅然とした態度で子どもに伝えることが基本になってきます。やむを得ず「行かない」という選択肢を考えるのはそのあとの段階です。

理屈はどうあれ、毎日の生活の営みの基本として、『お父さんやお母さんが会社に行ったり、みんなのご飯を作るのと同じように、あなたも学校に行かなくちゃいけないんだよ』と話して聞かせます。1度だけでなく、子どもが学校に行かないと言ったら、その都度伝えるのです。

学校に連れて行ったら、泣いていやがっても『泣きたいよね。でも我慢するのも大事だよ』と伝え、『1分だけ泣くのを我慢してみようか。約束だよ』『帰ったら、たくさんお話ししようね』と、わかりやすい約束やおまじないをするなどして、親御さんがその場を立ち去るようにしましょう。

泣いても、ここはあなた1人でなんとかしなくてはいけないのだということを、保護者が行動で示すことが大切です。

周囲が何かしてくれるのを待つのではなく、子ども自身が自分で乗り越えるようにしていきましょう。でないと、またすぐに元に戻ってしまいます。宿題をきっちりやるとか、鉛筆を自分で削る、学校にお気に入りの服を着て登校するなど、気分を変えるのもひとつの方法です」

親が変わることが一番の近道

泣いている子どもを置いていくのは、親としては辛いですね。

舟山「これまでやってきた育児の方針を変えることでもあるので、辛いし、できるならやりたくないと思います。でも、今までのやり方で子どもが変わらない以上、ここはどうしても親が変わる必要があります。

これが例えば、割とすんなりと登校しぶりから抜け出せた子の場合、子どもが変化したことで、親が変わってきます。また子ども自身が成長することで変わっていくこともあるので、それを待つという方法もあります。

ただ、ちょっと長引く登校しぶりの場合、子どもが変わるのを待っていると時間がかかり、かえって学校に行きにくくなることもあります。この場合は、親が変わるほうが近道です。

子どもがつまづいている以上、親の側も努力が必要。でも、親が変わると、子どもは確実に変わってくることは間違いありません。そう思って、もう一歩だけ頑張ってみてください」

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