藤枝明誠が勝負強さ発揮して3ゴール。清水東は好機つくるも1点が遠く…<サッカー静岡県高校新人戦3回戦>
サッカー静岡県高校新人大会3回戦
<藤枝明誠 3−0 清水東 1月18日・藤枝明誠高G>
藤枝明誠と清水東の実力校対決は、藤枝明誠が3ゴールを奪って快勝。相手のミスを突き、好機を確実に生かす勝負強さが光った。古豪復活を期す清水東はボールをつないで再三決定機をつくったが、最後までネットを揺らせなかった。
藤枝明誠、3得点も「内容まだまだ」
藤枝明誠は前半6分、左サイドからゴール前に放り込んだボールがそのままゴールに吸い込まれて先制。幸運な形でリードを奪うと、追加点は前半29分。右クロスのこぼれ球をMF紅林佑太(ジュビロ磐田U-15)が押し込んだ。
後半13分にはFW中山聖那(ジュビロ磐田U-15)が相手のビルドアップにプレスを掛けてボールを奪い、落ち着いて蹴り込んだ。
藤枝明誠は守っても、主将の山本洸弥(Honda FC)と1年生の堀圭登(三菱養和SC調布JY)のセンターバックコンビが安定。GK山田匠真(名古屋98FC)も立て続けにビッグセーブを披露し、無失点で切り抜けた。
ただ、山本主将は3得点無失点にも「後半は完全に相手のペース。自分たちのサッカーができなかった。勝てたのはよかったが、内容はまだまだ」と反省しきり。「自分たちは超攻撃的サッカーを目指している。個性的な選手たちをうまく使い、みんなでまとまっていきたい」と力を込めた。
松本安司監督も「相手を崩し切ったゴールはなかった。相手の方がボールをパンパンつないでいた」と内容に不満げだった。準々決勝の藤枝東との“ダービー”に向け「まだまだ(チーム作りは)時間がかかる。相手とどれぐらい差があるのかを感じてくれれば」と話した。
清水東、“最後の質”に課題
清水東はテンポの良いパス回しから何度もゴールに迫ったが、仕上げの甘さは最後まで解消されなかった。
後半4分、右クロスに反応したMF宮本拓真(清水ジュニアユース三島)のシュートは相手DFに死守され、その後もMF浜村知太郎(清水ジュニアユース)のドリブルシュートや、右サイドを抜け出したMF杉山詩恩(FC LESTE)の至近距離からのシュートなど見せ場は作ったが、相手GKに阻止された。
伝統校の立て直しを託された元Jリーガーの武田直隆監督は「ゴール前までは迫れるようになってきたので、あとは最後のパスをしっかり成立させること、タイミングを合わせること。課題ははっきりした。もっとチームのコンビネーションを上げていきたい」と夏に向けてチームづくりのポイントを挙げた。