シニア犬の薄毛を放置するのは危ない?病気の可能性から飼い主ができることまで解説
シニア犬の薄毛に隠れた病気の可能性
シニア犬になると、老化現象によって毛のボリュームがなくなったと感じることがあります。
ポメラニアンやサモエドなど、毛量が多い犬種の場合は特に薄毛を感じやすいかもしれません。
筆者の13歳のポメラニアンも、換毛期にはアンダーコートが抜けて地肌が見えることがあります。これは老化現象の一環であり、過度な心配は不要です。老化に伴い、毛が再生するまでに時間がかかるため、地肌が見える場合でも必ずしも病気ではありません。
しかし薄毛ががひどく、特に地肌が見えるほどの場合は、老化ではなく病気の可能性も考えられます。
1.クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
クッシング症候群では、コルチゾールというホルモンが過剰分泌され、薄毛や脱毛が見られることが多いです。食欲増進や多飲多尿も特徴で、特にシニア犬は注意が必要です。
初期症状に気づいた場合は、動物病院で検査を受けましょう。
2.甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症では代謝が低下し、背中や尻尾に薄毛や脱毛が現れることが多く、元気がなくなり、体重が増加することもあります。
特にシニア犬に多い症状なので、気づいた場合は早めに検査を受けましょう。
3.アロペシアX
アロペシアXは原因不明ですが、特定の犬種に遺伝的に発症する可能性があるとされています。
健康に影響はありませんが、薄毛が進行すると皮膚が日差しに弱くなるため、服を着せるなどの対策が必要です。
まとめ
シニア犬の薄毛に隠れた病気の可能性を3つ解説しました。
✔クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
✔甲状腺機能低下症
✔アロペシアX
薄毛が痒みやフケ、皮膚の変色や異臭などを伴う場合、犬にとって大きなストレスとなることがあります。
早期に動物病院に相談し、適切な対処法を見つけてあげましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)