全国の鉄道ファンも垂涎!? 鉄道車両の中で食べる“見た目はブラックじゃないけど富山ブラックなラーメン”【汽車ラーメン しゅっぽっぽ】
富山市中心部から車で約10分、富山県を東西にわける呉羽山。
標高は約76mとそれほど高くはないですが、平野に広がる市街地を一望できる展望台は「立山あおぐ特等席」として立山連峰の美しい山並みや富山の夜景を楽しめる絶景スポットとして知られます。
そんな呉羽山の麓、梨畑が広がる丘陵地帯の一角に全国から鉄道マニアが訪れるラーメン店があります。
店の名前はずばり、「汽車ラーメン しゅっぽっぽ」。
外観はいたって普通に見えますが、少し角度を変えて見てみると…
建物の黒い部分が鉄道車両の形をしているの、わかりますか?
「これはね、貨物列車の一番後ろ、緩急車。40年ほど前に石川県の松任に行ったときに見つけて、買ってきたんよ」
教えてくれたのは、店主の森政明さん。
列車の形を模して作った建物ではなく、正真正銘、本物の鉄道車両をラーメン店として改装したのです。
気になる店内は、こんな感じ。
かなり年月が経って趣きが出ていますが、小上がりになったレイアウトを見て気が付くファンはしっかり気が付きます。
「(緩急車だから)半分より奥は貨物、手前は車掌さんが乗っていたの」(森さん)
天井や窓の一部もそのままだそうで、貨物列車で旅をしている気分に浸ることもできそうです。
緩急車1台ではさすがに手狭で調理もできないため、連結する形でカウンターとキッチン、広々とした小上がりの飲食スペースが拡張されています。
昼はラーメンをメインに、夜は居酒屋として、地元の人や常連客でにぎわう店です。
見た目は黒くないけど…富山ブラックなみのパンチ力あるラーメン
看板メニューの「ラーメン」は豚骨ベースのスープで、色はそれほど黒くありませんが、富山ブラックのようにガツンとくる塩気がパンチ力のある味わい。
まろやかさと甘みがポイントだという醤油は県外から取り寄せたもので、背脂が溶け出したスープはごはんとの相性もよく合います。
「麺はストレートで、脂身がおいしいから豚バラを使ってます」(森さん)
噛みごたえと柔らかさ、両方を楽しめるチャーシューに、その煮汁も加えたスープと麺。それぞれ食材の個性を生かしながら、調和がとれた味わいです。
週末の大人気メニュー「ガーリックライス」
ラーメンのほかにも、醤油味のタンメンやチャーハンなど人気メニューがたくさんある中、週末によく売れるというのが「ガーリックライス」。
ひと口食べた瞬間に、強烈なニンニクの香りとコショウ、チャーシューの旨みがぶわ~っと襲いかかってきます。塩気とネギの苦みのインパクトもあり、ラーメンに負けず劣らずのパンチ力の強さです。
「酒のつまみにする人もいるよ。ニンニクたっぷりだからか、匂いを気にしなくてもいい週末によく出ます」と笑う森さん。
麺類や居酒屋メニューはもちろん、キッチンに立つ森さん夫妻との会話を楽しみに来ている常連客も少なくない様子。汽車ラーメンの乗り心地は抜群です。
店舗情報
【汽車ラーメン しゅっぽっぽ】
住 所 富山県富山市吉作469
営 業 11:00~14:00 16:30~23:00(L.O. 22:30)
電 話 076-436-1286
定休日 不定休
駐車場 あり
記事編集:nan-nan編集部