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常習無免許で通勤手当も不正受給 静岡県の教諭を懲戒免職 県教委のチェック方法に批判噴出

Shizuoka

■1年3か月に渡って無免許運転 東名で交通違反して検挙

静岡県教育委員会は5月22日、無免許運転で通勤を繰り返していたとして県立高校の教諭を懲戒免職処分とした。この教諭は東名高速道路を無免許運転した罪に問われ、執行猶予付きの判決を受けている。県民は、無免許運転を見逃した県教委に対しても疑問を投げかけている。

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県教委によると、焼津市の県立高校に勤務する32歳の教諭は2022年7月、通勤途中で人身事故を起こした。2023年5月には通勤中の交通違反で免許停止30日間の行政処分を受けた。さらに、免許停止処分中に無免許運転して2023年9月に2年間の運転免許取り消し処分となった。どちらの処分も上司への報告義務を怠っている。

その後、2023年11月から約1年3か月に渡って無免許運転を繰り返し、今年1月に東名高速道路で通行帯違反によって検挙された際、無免許が発覚して現行犯逮捕された。また、免許取り消し後、故意に通勤届や自家用車申請の変更届を提出せず、少なくとも通勤手当20万円を不正に受け取っていた。

男性教諭は県教委の聞き取りに対して「私の規範意識の低さが招いたこと。逮捕されなければ無免許を隠して運転を続けていた」などと話しているという。5月21日付で懲戒免職となった。県教委は再発防止策として、運転免許確認のタイミングを現在の免許更新時から年度当初に変更するという。

県教育委員会が入っている県庁西館

■「えっ!毎年チェックしていないの?」 県民から県教委にも呆れる声

男性教諭に対し、県民からは「常習性が高くて悪質」、「何度も無免許運転を繰り返し、反省しているとは思えない」といった怒りや呆れる声が上がる。さらに、無免許運転に気付かなかった県教委への驚きも大きい。SNSなどには次のようなコメントが並ぶ。

「えっ!毎年、運転免許のチェックしていないの?年度開始の時期に確認していなかったことにビックリする」

「無免許で通勤していた人に通勤手当を支給できる仕組みなのか。通勤で車を使うのであれば、運転免許や保険加入の書類を提示するのは民間企業では当たり前だと思う。他の手当ても簡単に不正受給できると勘ぐってしまう」

「今更取り組む再発防止策が、年度当初の運転免許確認という時点で民間企業や社会との感覚のズレが大きい。これだけ運転に関する事件や問題が連日報道されているのに、車通勤を申請している職員の運転免許証すら毎年チェックしていないなんて信じられない」

県教委は他にも、盗撮未遂をした疑いで罰金50万円の略式命令を受けた県立高校の教頭と、酒気帯び運転の疑いで罰金30万円の略式命令を受けた特別支援学校の教諭に対して、停職6か月の懲戒処分を発表した。

(SHIZUOKA Life編集部)

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