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猫の『長毛種と短毛種』お世話が変わる5つのポイント お手入れや健康管理…何が違う?

ねこちゃんホンポ

『長毛種と短毛種』お世話の方法の違いとは?

ふさふさと毛が長い『長毛種』と、毛足が短い『短毛種』。お世話の方法は同じで良いのでしょうか。

答えはNO。両者は同じ猫という動物でありながら、必要とするケアは大きく異なります。

もちろん共通する部分もありますが、ここでは重要な違いとなるポイントを5つ紹介いたします。

1.ブラッシングの目的とその方法

長毛種と短毛種ではブラッシングに求められる目的と方法に違いがあります。

長毛種の場合

長毛種のブラッシングの目的は、余分な被毛を除去して毛球症を予防することです。ブラシイングの頻度は、最低でも1日おきが理想的とされていますが、換毛期は毎日行うのが通常です。

ブラシの種類は、コーム・ピンブラシ・スリッカーブラシを目的に応じて使い分けます。

長毛の猫は、毛繕いの過程でより多くの毛を飲み込んでしまいます。その結果、胃や腸に毛玉が詰まる『毛球症』という病気を発症するリスクが高まります。

さらに日常的に毛がもつれて毛玉ができやすいので、ケアを怠ると皮膚炎になるばかりか歩行にも支障を来たします。これらを予防するためには、こまめなブラッシングが欠かせません。

まずは、コームやピンブラシで全身の毛をときほぐしてください。次にスリッカーブラシを用いて余分な毛を取りつつ、ほつれや毛玉を解いていきます。

このときにスリッカーブラシはブラシの毛先がとがっているため、慣れないと皮膚を傷付けてダメージを与えてしまう危険性があります。

スリッカーブラシは皮膚や骨に触れないように優しくブラシを当てるようにしてください。しっぽも同様です。ここで痛みを与えてしまうと、ブラッシングに対する苦手意識が生まれてしまいます。

顔とお腹周辺の毛は、コームで優しくとかしてあげましょう。尚、毛玉ができやすい部位は主に脇の下・後ろ足の付け根・しっぽ・耳の後ろになります。ここを重点的にとかすようにしてください。

難しそうであれば毛先のとがっていないブラシでの日々のケアと定期的なサロンでのプロによるケアをおすすめします。

動物病院や猫になれているスタッフさんの多いサロンなど猫受け入れ可能なサロンも存在しますので、あらかじめ調べておくと安心です。

短毛種の場合

短毛種の猫は、主に血行促進や艶出しを目的としたブラッシングを行います。頻度は週に1回程度を目安とし、換毛期では2日に1回程度毛をとかしていきましょう。

ブラシはラバーブラシとコームがあれば十分です。顔や足はコームを使用し、残りの部位は毛流れに沿ってラバーブラシで整えていきます。

2.足裏のケア

長毛種の猫は、肉球を覆うように足裏にも被毛が生えています。フローリングの場合は滑りやすく、転倒やそれに伴う怪我のリスクが上がります。

よって、足裏の毛を1ヶ月に1回程度カットしてください。手段は、動物用の安全バリカンを使用することが一般的です。

バリカンを使用する際は、予め音に慣れさせてあげると良いでしょう。音を出して何もせず、再び音を出すを数回繰り返した後に実際のカットへと移行すると恐怖心が和らぎます。

短毛種の場合は肉球が常に剥き出しでいるケースが多いため、冬場は乾燥やひび割れが気になります。

特に活発に走り回る猫は摩擦で擦れやすくなります。ひび割れや乾燥に気付いたら猫専用の保湿クリームを塗って乾燥自体を予防してあげてください。

3.食事

食事はどちらも『総合栄養食』が基本です。ただし、長毛種の場合は毛玉の排出を促すものを選ぶと安心です。美味しく食べて毛球症を予防していきましょう。

また、美しく保つために被毛のケアに適したものもあります。

4.シャンプーの頻度

短毛種の猫は、基本的にシャンプーをする必要性がありません。むしろストレス予防のためにも、毛を濡らすことを控えてください。

被毛が汚れてしまったときや、高齢で毛繕いが困難になったときは、蒸しタオルで拭いてあげると良いでしょう。

長毛種はケアができていれば基本的にシャンプーは必要ありませんが、汚れが付着するようであればふき取るタイプのものでも構いませんので、被毛の汚れを除去してあげましょう。

気になるようであれば月に1回から3か月に1回程度シャンプーをしてもよいと思いますが、嫌がるようであれば負担がかかってしまうためおすすめできません。

お家でのケアが難しい場合、半年に1回程度もつれの除去やシャンプーのためにプロに任せると安心です。

例えばラグドールのように被毛がサラサラした猫は、ブラッシングをこまめにすることでもつれや毛玉が出来てしまうリスクを減らすことができます。

5.運動習慣

長毛種の猫は比較的おおらかな性格の猫が多いとされていますが個体差があります。

また活発な猫であっても、被毛のもつれにより活動性が低下してしまうこともあります。

1日の消費カロリーが少ない場合、摂取カロリーが上回ると肥満につながる危険性があります。

肥満は糖尿病や心疾患の原因にもなるので、しっかり運動量と食事量のバランスを把握して管理しましょう。

短毛種の猫は個体差がありますが活発な子も多いです。年齢とともに体の状態に応じて安全な遊具を配置してあげましょう。

キャットタワーはもちろんのこと、家具の配置を工夫してステップを作ることもおすすめです。

信頼関係が築けているようであれば、遊びの誘いにい応じてレーザーポインターやおもちゃで誘導すると楽しく遊べるでしょう。

まとめ

長毛種の猫は穏やかで落ち着きのある猫が多い半面、運動不足が気になる場合もあります。個性を尊重しつつも、食事量の管理を徹底し肥満にならないようにアシストしていきましょう。

そして何よりも、抜け毛のケアが重要です。毛球症は最悪の場合、外科手術を必要とするばかりではなく死を招く恐れがあります。

もつれによる運動制限も猫にとって大きな負担となり得ますこまめなブラッシングと、必要に応じて定期的なシャンプーで快適に過ごせるサポートをしてあげてください。

短毛種の猫は長毛種ほど手はかかりませんが、遊び好きの猫は暇を持て余すと思わぬイタズラをすることがあります。上手な発散方法を考えてあげましょう。

家猫が健康な生活を送るためには、飼い主さんの存在が欠かせません。両者の違いに対する理解を深め、適したケアをしてあげてください。


(獣医師監修:葛野莉奈)

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