山本理顕さんが講演 母校・関東学院中高で
関東学院中学校高等学校=南区三春台=の卒業生である建築家・山本理顕さん(79)=人物風土記で紹介=が12月9日、同校で特別講演を行った。山本さんは昨年3月、「建築界のノーベル賞」とも呼ばれるプリツカー賞を受賞。同校は「偉大な卒業生が関東学院に通っていたことを実感し、考えるきっかけにしてほしい」とこの講演を企画した。
山本さんは約1300人の後輩の前で、世界各地の集落で調査した村や住居の例を紹介。その中で、パブリックとプライバシーの間にある空間を各地で発見したことを話した。また、この原理を「閾(しきい)」と名付け、「みんなで仲良く住むためには、こうした空間が必要である」と、例を挙げて説明した。
講演後は、生徒からの質問タイムも。「自分の建築に後悔が生まれたらどうしますか」という質問には「直しますよ」と即答した。細川佳乃さん(高3)は「発表したら戻れないと思っていたので斬新で、仕事に対してストイックに取り組んでると感じた。柔軟にフラットに取り組むことが大事だと思った」と感想を話した。