「生すじこ、ほぐします」北海道のいくらは自家製が定番!どこか懐かしい、秋を感じる台所の風景【道産子ミニチュアごはん図鑑vol.11】
北海道の“おいしい”がギュッと詰まった、驚くほど小さなミニチュアの世界へようこそ!
北海道出身のミニチュア作家・碧aoさんが、大好きな故郷の味と記憶を、指先ほどの小さな作品として紡ぎます。
北海道出身で、現在は横浜在住の碧aoさん。「北海道の食文化が恋しい!」という思いをきっかけに、2年ほど前からミニチュアづくりをスタートしました。“リアルだけどかわいい”作品作りをモットーに、北海道の味を繊細なミニチュアとして表現しています。
道産子ミニチュアごはんvol.11 「秋鮭の生すじこ」
北海道の秋の味覚として有名な、いくら。
北海道では、スーパーで買った生すじこを自宅でほぐしていくらの醤油漬けを作るのが、秋の恒例行事という方も多いのではないでしょうか。
スーパーに生すじこが並ぶシーンを見ると、秋の訪れを感じさせます。
今回ご紹介する碧aoさんのミニチュアは、そんな北海道らしい季節の風物詩を切り取った作品です。
かわいらしいサイズの「北海道発」発泡スチロールに入れられたのは…
プリップリのツヤが美しい、生すじこ!
11月11日は、「鮭の日」。鮭の字に使われる「圭」の文字を分解すると「十一」が2つできることに由来しています。
このトレーに入った生すじこは、秋になるとスーパーにずらりと並び、北海道の食卓を彩ります。
生すじこをいくらにするには、ぬるま湯でほぐしながら皮や血合いを取り除き、それぞれの家庭の味付けで醤油漬けにしていきます。
その様子まで再現しているこちらの作品。
北海道民が思わず「わかってる~!!」と言いたくなる、秋の台所の光景。お店によっては生すじこをほぐした状態で売ってくれるところもあり、「生すじこほぐします」のメッセージはそれを再現したもの。細かいのはサイズだけではない、細部に至るまでのこだわりが伝わります。
碧aoさんによる作品解説
今年の生すじこは高級品となりましたが、北海道の秋の食卓の風物詩である「いくらの醤油漬けづくり」を再現しました。ボウルとザルの中には生すじこを洗い、ほぐしたものを再現しました。少し白く濁っているのがポイントです。大きなボウルには冷ました調味液がダイナミックに注がれている様子を空中に浮かせて表現しました。食品サンプルでも良く見かける「空中技」です!北海道発の発砲スチロールは本物の発砲スチロールをカットしています。私の海鮮ミニチュアではおなじみとなった黄色のポップですが、毎回何を書こうかと悩むのが楽しみの一つです♪「生すじこほぐします。」とお魚屋さんで見る光景と自宅でいくらを漬ける光景を想像しながらお楽しみいただけるとうれしいです。
作品サイズ:2×3の発砲スチロール
<苦労・工夫したポイント>
今までいくらの醤油漬けのミニチュアを制作したことはありましたが、生すじこの再現は今回が初めてでした。いくらの醤油漬けとは違う色合い(いくらの醤油漬けはオレンジ、生すじこは赤色)を出し、生すじこ独特の血筋を再現することでリアル感を出しました。
おまけ・ミニチュアのいくら制作
碧aoさんのいくらミニチュアの制作過程は以前SitakkeTVでも紹介しましたが、指先わずか2ミリの小さな粒を1つ1つ丁寧に作っていく、とっても細やかな作業。
思わず釘づけになってしまうほどリアルでかわいらしい、いくらが完成します!
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今回は、北海道の秋の風物詩・生すじこといくらのしょうゆ漬けのミニチュアを紹介しました。冬の気配が訪れてきた北海道ですが、季節ならではの旬の食を楽しめるのは、北海道最大の魅力と言えますよね。
この小さくキュートな作品が、北海道の豊かな食文化の魅力と出会うきっかけになりますように…!
<ミニチュア作家「碧ao」プロフィール>
北海道・札幌市出身、2児の母。札幌で7年間、栄養士として勤務した後、横浜に移住。2022年頃、「北海道が恋しい!」という思いをきっかけに、北海道の料理をミニチュアで再現する活動をスタート。
北海道愛あふれるミニチュアで地元を懐かしみつつ、大好きな故郷に貢献したく活動しております。“リアルだけど可愛い”作品作りがモットーです。わたしと同じく北海道が大好きな方の心に響いたら嬉しいです!
X:@miniatureaosan
Instagram: @miniature.aosan_1625
minne(作品販売):@taichanmam16
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編集:Sitakke編集部YASU子