女子野球やまゆりクラブ 2区の中学から4人選出 全国大会に向け練習重ね
上白根北中学校=旭区上白根=の青木楓香(ふうか)さん(3年)と横浜隼人中学校=瀬谷区阿久和南=の堀川悠菜(ゆうな)さん(3年)、黒須紀李乃(きりの)さん(2年)、渡邉陽向(ひなた)さん(2年)が、県の中学女子軟式野球チーム「神奈川やまゆりクラブ」のメンバーに選出された。8月22日(木)から京都府で開かれる「第9回全日本中学女子軟式野球大会」に向け、主将に任命された青木さんを中心に練習を重ねている。
やまゆりクラブは同大会開設に合わせて2016年に設立された。県内女子中学生を対象に実技試験を実施し、代表を選出。3月に開かれた第11回関東・東北・北信越女子中学軟式野球大会にも参加し、準決勝まで勝ち進むなど、好結果を残している。
持ち味を生かし
4人は、家族の勧めや有名選手に憧れて幼稚園や小学生から野球を始め、各中学校で野球部に所属している。
青木さんは負けん気の強さ、堀川さんは技術の高さや足の速さ、黒須さんは反応の速さ、渡邉さんは守備の高さを持ち味としており、5月に開かれた実技試験には部活動の指導者から推薦を受けて参加。25m塁間走や内野・外野ノック、紅白戦などで約40人の候補者と競い合い、選出された。
「技術だけではなく、プレイに対する熱意や、チームへの協調性も評価対象でした」と話すのは、同チームの新庄広監督。参加した選手の中でも、青木さんは特に声掛けや応援などで、チーム内の空気を一変させる力を発揮していたという。
「1年生時や今年春に開かれた大会にも参加し、チームへの思い入れは人一倍ある」と新庄監督。チームを引っ張っていく素養があると感じ、主将に任命された。
初戦は静岡代表
7月27日に神奈川区の浦島丘中学校で開かれた練習では、25人のメンバーたちが走り込みなど基本練習から、監督の指示通りにプレーする「サインプレー」、協力して塁を離れている走者のアウトを狙う「ピックオフプレー」など、チーム内の連携を高めるためのメニューに取り組んだ。好プレーをした選手には、「応援」を意味するチームの合言葉、「バモス!」でお互いを鼓舞し合っていた。
チームの特徴について新庄監督は、「守備力が高い選手がそろっており、さらに打撃や盗塁など攻撃力も備えたチーム」と分析。また、劣勢になっても諦めない、士気の高さも強みだと評価する。「粘りのあるチームは強い。今回も、優勝を狙える」と話す。
大会には全国から48チームが参加。やまゆりクラブは23日に「静岡中遠ガールズ」との初戦を迎える。青木さんは「辛いことや苦しいことも乗り越え、仲間たちと頑張ってきた。一戦一戦油断せずに勝利を重ね、優勝を目指したい」と目標を語った。
堀川さん、黒須さん、渡邉さんは、「声だしでチームを鼓舞し、全員野球で頑張りたい」、「みんなで力を合わせたい」、「守備を生かしてチームに貢献したい」とそれぞれ話した。