偽化粧品のトラブル! うがい薬でチェック?
最近、ある「偽物」についての相談やトラブルの件数が増えていると言う事で
その実態について詳しく伺いました。国民生活センターの安井 大智さんのお話しです。
偽物の化粧品トラブル
最近ですね化粧品の偽物に関する相談が全国の消費生活センターの方に寄せられておりまして、件数としては2019年度に57件、2020年度に85件、2021年度123件、2022年度103件、2023年度に214件そして2024年度は2月末までの年度途中の数字で134件となっております。2019年度が57件で、2023年度が214件ですので、単純に計算すると4倍弱ぐらいになっているというところです。
化粧品に限らずですけれども最近ですとネット通販を利用する方がかなりいるということで、それに伴いまして相談の件数トラブルの件数も増えているというところでございます。
・例えば、ビタミンCが多く含まれているということで、雑誌などで取り上げられることも多いロート製薬のオバジCと言うブランドの美容液は、公式サイトで購入すると1万円以上しますが、メルカリなど、個人が出品し販売できるサイトでは半額以下などで売っているものも。
・もちろん偽物ではないものも売っていますが、実際購入してみると、匂いが違う、色が違うなど違和感を感じた消費者から
消費生活センターに相談がきています。
・中には悪質なサイトも多く、購入したあとサイトが消えてしまった、サイト側に問い合わせても返事が返ってこないなどのトラブルも多く、消費生活センター、国民生活センターが間に入ってもどうにもならない場合警察に相談するように促すことも。
国民生活センターではホームページなどで注意喚起も行ってはいるものの、相談件数は今の所、2019年度から毎年増加傾向に・・・
また専門機関にも鑑定の依頼が増えているそうです。
日本分析化学専門学校 宮道隆 副校長のお話です。
鑑定依頼
日本分析化学専門学校 宮道隆 副校長
最近立て続けにいくつかの鑑定の依頼っていうのが去年あたりから増えてるかなという気はいたします。
例えばオバジCの場合とかメラノCCの場合は基本的にビタミンCがたっぷり入ってるっていうところが売りだったりするんですね。
そういった場合っていうのはビタミンCの量が本当に正規品と同じぐらい入ってるのかっていうのをちょっと大がかりな機器を使って正確に濃度を求めるっていう方法もありますし、もっと簡単に、これがあれば色が消えますよみたいな液体を使って色が消えたから、ビタミンCがありますね。色が消えないからこれはビタミンCがほぼ入ってないですね。これ偽物って言えますねっていうような実験手法もあるのでそういったもので判定してご紹介する場合も多くあります。
実際にやった場合っていうのは、ほぼほぼ入ってないことが多いですね。
・偽物を購入してしまったかもしれないと言う消費者が放送局などに相談し、そこからこちらの学校に鑑定依頼をしています。
・実際依頼を受けて鑑定したところ、ほとんどが偽物、特にビタミンCを多く含むという商品に関しては、入ってないものばかりだそうです
・こちらはあくまでも教育機関なので、全ての個人の依頼に応えられる訳ではありません正規店や公式サイト以外では買わない、と個々で注意が必要ということでした
既に購入してしまって、偽物かも?と違和感を感じている人が、自宅で簡単にチェックする方法などはないのか、
再び宮道さんに伺いました。
日本分析化学専門学校 宮道隆 副校長
ビタミンCというのに関してだけ言うとですね、例えば薬局に行くとうがい薬って売ってますよね。あの中で茶色い液体をしてるうがい薬っていうのはヨウ素って言われる成分が含まれてるうがい薬になるんですけど、実はヨウ素の茶色い色がビタミンCと出会うと色が消えるっていう性質があるんですね。
そういう意味で皆さんでもおうちでうがい薬があれば、これ偽物かなとかっていうときにポタポタ入れて消えなければ、明らかにビタミンCの量足らへんからこれはもしかして偽物かもみたいな感じで、おうちでも簡単に確認していただけるってのはビタミンCの場合はあります。
私も私物のメラノCC化粧品で試してみましたが、薬局で買った物なので色が消えました
また、ビタミンC問題だけではなく、化粧品に使われている油も、偽物ではどんな油を使っているか分からない、健康被害が出てしまう可能性があること。
実際国民生活センターにも、偽物を使って肌荒れが起きてしまったと言う相談もきています
正規品より安く手ごろに手に入るネット通販。しかし偽物だった場合、大事な肌を痛めつけることになるかもしれません。
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材:竹内紫麻)