いつまでもイキイキと暮らすためのおうちでできる簡単体操
年齢を重ねても元気で過ごすためには、足腰の強さが肝心。普段の暮らしに無理なく取り入れられる、初心者向けの体操を教えてもらいました。
ほんわ花デイ 千葉流山 所長 濱 佑輝さん
看護師、保健師、機能訓練指導員の資格を保有。「楽しく取り組むのが運動を続けるこつです」
足腰を鍛えて豊かなシニアライフ
将来寝たきりにならないためには、どの年代でも足腰を鍛えることが重要です。
ウオーキングを習慣化できるのが理想ですが、無理は禁物。1日何歩と目標を決めるよりも、「今日はあの公園まで散歩してみよう」「少し遠いスーパーに買い物に行こう」など、できる範囲で少しずつ歩数を伸ばしていくだけでも十分です。歩く時の姿勢にも気を付けましょう。
歩行器やつえなどの補助器具が必要な方は、つい足元に意識が集中して前傾姿勢になりがち。目線を前にすることで、おのずと背筋が伸びて歩行もスムーズになります。
家でもできる簡単な体操で歩く力を養う
転倒やつまずきの予防のために、日常生活で簡単にできる体操を取り入れるのもお勧め。
今回は、いすに座った状態でできる体操や日常生活に取り入れたい動きをご紹介します。
運動のためにわざわざ時間をつくろうと思っても難しいもの。テレビを見ながら、食事をしながら、気付いた時にやってみてください。また、この時季は冷えも大敵です。足の裏や手指をしっかり温めることで、体も動きやすくなりますよ。
足首を柔らかく「かかとと爪先の上げ下げ」
足首の動きが悪くなると、歩行時に擦るように歩いてしまい段差でつまずく原因に。
この体操は足首の柔軟性がアップする他、ふくらはぎの筋肉も鍛えられます。むくみの軽減にも◎。
(1)いすに座った状態で、両足を床に付けます。かかとを「上げて・下ろす」を10回程度繰り返します。
(2)今度は爪先を「上げて・下ろす」。こちらも10回程度。
股関節の動きをスムーズに「座ったままで、もも上げ」
股関節を意識して動かすことで、歩行時にも自然と足が上がるようになります。無理なくできる回数でもいいので、気付いた時に取り組みましょう。
(1)ひじかけのあるいすに座り、両手をひじかけに置きます。この状態で足を付け根から上げて、下げます。
(2)両足交互に計20~30回が目安。足がねじれないようももを真っすぐ上に上げることを意識しましょう。
正しい姿勢を意識! いすから立ち上げる時のポイント
(1)いすの座面の前の方にお尻を持ってきます。ひざの角度が90°になるように、両足を床に付けます。
(2)テーブルを両手でつかみ、頭をぐっと前に出します。
(3)そのまま両手に重心を置きながら、真っすぐ立ち上がりましょう。