「東広島地歴ウォーク」著者・熊原康博さんに聞く 東広島の歩いて楽しむ花スポット
1年の中でごく限られた時期だけ美しい花が見られる地元の観光スポットを三つ紹介します。のんびり歩いてみませんか。
写真・文/広島大学大学院人間社会科学研究科 教授 熊原康博さん
ジャガイモの花と段々畑 安芸津町木谷
東広島市の南東の端にある安芸津町木谷地区は「ジャガイモ」の産地として有名です。流紋岩が風化した真っ赤な土壌が特徴的。ここでは、5月下旬と10月下旬の年2回、ジャガイモの花を見ることができます。緑の葉の上に咲く小さな白い花を見ると、穏やかな気持ちになります。
丘に上がると、青い海とジャガイモの段々畑の素晴らしい景色が広がります。丘へ続く農道は、車の離合ができない細い道なので、歩いていく必要があります。
シバザクラと新幹線 西条町福本
山陽新幹線の東広島駅近くの西条町福本地区では、4月下旬になると、田植え前の水田のあぜにピンク・白・赤のシバザクラの帯が一面に広がります。約半径300㍍の範囲にシバザクラが植えられています。走行中の新幹線とシバザクラを一度に見ることができる場所もあります。このあたりは道が狭く駐車場もありません。東広島駅近くのコインパーキングに車を停めてから、歩くのがオススメです。
エヒメアヤメと保護活動 豊栄町吉原
豊栄町吉原地区にある「エヒメアヤメの里」は、標高757㍍の天神嶽東麓の裾野にあります。4月下旬から5月上旬にかけて林の中に高さ約10㌢の「エヒメアヤメ」の花が咲きます。15年以上にわたる地域の方の保護活動の結果、エヒメアヤメの群生地となっています。シカの食害を防ぐため、エヒメアヤメの株を金網で覆っています。
プレスネット編集部