「ホイール・オブ・タイム」打ち切り ─ 高評価も視聴者減少に歯止めきかず
Amazon の人気ファンタジーシリーズ「ホイール・オブ・タイム」が、シーズン3で打ち切りとなった。同シーズンはシリーズ最高の評価を得ていたが、コスト面がネックとなり、キャンセルの判断が下されたという。米が報じた。
本作は、ロバート・ジョーダンのベストセラー小説『時の車輪』を原作とした壮大なファンタジードラマ。2021年に配信が開始され、その年のPrime Videoで最も視聴されたシリーズ・プレミアとなり、新作シリーズとしては歴代トップ5に入る好スタートを切った。
しかし米国内では、シーズンを重ねるごとに視聴者数が減少。シーズン3では、米ニールセンの「オリジナル作品トップ10」から配信3週目以降に圏外となるなど、視聴率面で明らかな低下が見られた。
一方、グローバルでは依然として人気を保ち、複数の国でPrime Video内の視聴数1位を記録。とはいえ、シーズン3の全体的なパフォーマンスは、制作コストに見合うものではなかったという。Prime Videoは様々な選択肢を検討し、主要スタジオのSony Pictures Televisionとの協議を行った結果、シーズン4への投資は困難と判断したようだ。
もっとも、シーズン3は「シリーズ史上最高の出来」との呼び声も高く、今回の打ち切り決定はファンにとって衝撃のニュースとなった。Prime Videoの幹部たちもクリエイティブ面で進化していることを認めており、Rotten Tomatoesの批評家スコアも、シーズン3は97%という過去最高スコアを記録している。なお、Prime VideoとSony Pictures Televisionは、シーズン3でのエミー賞キャンペーンを引き続きサポートしていく方針だという。
「ホイール・オブ・タイム」は、魔法が存在する世界を舞台に、自分が世界の命運を背負った危険な存在であることを知った、竜王の生まれ変わりの少年ランドが、<絶対力>を操る女性だけの組織<異能者(アエズ・セダーイ)>の協力を得て、闇の強大な力や狂気に立ち向かっていく壮大な叙事詩。主演・プロデューサーは、『ゴーン・ガール』(2014)などのロザムンド・パイク、クリエイター・製作総指揮は、「エージェント・オブ・シールド」(2013-2020)レイフ・ジャドキンスが務めた。
「ホイール・オブ・タイム」全3シーズンは、Amazon Prime Videoで配信中。
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