八王子市 高齢者の聞こえを支援 補聴器購入費を助成
市は高齢者の健康寿命の延伸と介護予防・フレイル予防を目的とした「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」を4月1日から開始した。加齢性難聴に関する知識の普及啓発や補聴器購入費の一部助成を行うことで、聞こえづらさによる高齢者の社会参加の障壁を取り除き、誰もが健康でいきいきと生活できる社会を目指す。
高齢化が進む中で、市は加齢性難聴が認知症や要介護状態の要因となることに着目。フレイルや社会的孤立、交通事故、うつ病など様々な健康リスクとなる難聴を早期発見・早期対応することで、高齢者の社会参加を促進し健康寿命の延伸を図る。
市は昨年9月に市の健康アプリ「てくポ」を通じて利用者(60歳以上)に聞こえづらさや補聴器の購入に関するアンケート調査を実施しており、2000人以上から得た回答をこの事業の参考にしている。
補聴器の助成所得制限なし
事業の一環として、加齢性難聴のセルフチェックなどを推進する講演会の開催、市のSNSや地域情報紙などを活用した情報発信を行い、高齢者の聞こえに関する知識の普及啓発に取り組むとしている。
また65歳以上で中等度難聴と診断された市民を対象に、補聴器購入費の一部を助成する。特徴として所得制限がないことが挙げられ、市によれば「24年度時点で補聴器の購入費助成を実施している多摩地域の自治体は、いずれも何らかの所得制限を設けている」という。
助成対象は管理医療機器の指定を受けた5万円を超える補聴器で、超えた分の金額を最大5万円まで助成する。たとえば購入価格が4万円なら助成の対象外、8万円なら3万円、10万円を超える場合は5万円が助成される。
申請の注意点
助成金は事前申請制。オンラインフォームのみで受け付ける。申請には八王子市医師会に加盟している医療機関(耳鼻咽喉科)での聴力検査の結果と、市で登録している補聴器販売店が発行する補聴器の見積書が必要となる。自身でオンライン申請が難しい場合は、対象の補聴器販売店で代理申請も可能だ。ただし助成金の交付決定前に購入した補聴器は助成対象外となる。また身体障害者手帳(聴覚障害)を所持している人は、この助成金を申請できない。
申請受付期間は第1次が2025年4月1日から8月31日(日)まで、第2次が10月1日(水)から26年2月28日(土)までで、いずれも予定申請額の上限に達し次第、受け付け終了となる。
総事業費は1125万円。都の補助金を活用し、普及啓発事業の全額、購入費助成に関わる費用の半額を都が負担する。担当の市高齢者いきいき課は「聞こえに不安を感じている高齢者の皆様に本事業が早期対応の一助となり、より豊かな生活を送るきっかけになれば」と話している。
事業に関する問い合わせは、同課【電話】042・620・7243。