動物園でパンダが豹変 来園客の前で飼育員に襲いかかり噛みつく(中国)
動物園で人気のパンダだが、ジャイアントパンダは「食肉目クマ科」に分類されている。普段はぬいぐるみのような愛らしい姿を見せてくれるジャイアントパンダたちだが、時には人間に対してクマのように牙をむくこともある。このほど中国の動物園で、ジャイアントパンダが飼育員を襲い、来園客の前で噛みついた。シンガポールのニュースメディア『MustShareNews』などが報じた。
飼育員の上に覆いかぶさったジャイアントパンダ。当時の動画はこちら
中国の重慶市にある「重慶動物園」では、園内に230種以上、4000頭以上の動物が飼育されている。また、ジャイアントパンダを独自に繁殖できる数少ない動物園ということもあり、外国人観光客にも人気が高い。
飼育員もパンダの扱いには慣れているはずだが、現地時間19日に女性飼育員がメスのジャイアントパンダ“ディンディン(丁丁)”に襲われる事故が起きた。当時、来園客がその様子を撮影していて、ディンディンがまるで野生のクマのように豹変する姿が映っていた。
動画は中国版TikTok「抖音」などで拡散されているが、ディンディンは囲いにある職員専用のドアを開けて中に入ろうとした。この時、飼育員は慌ててドアを閉めたが、反動でドアが開き、中に入ろうとしたディンディンを押し退けて強引にドアを閉めた。飼育員がドアを閉めた際、ディンディンの右前足がドアに挟まれているように見えた。
その後、ディンディンは飼育員に突進して上に覆いかぶさり、腕に噛みついて頭を激しく振った。飼育員は苦痛の表情で叫んでおり、来園客からは大きな悲鳴があがった。なんとか足で蹴ってディンディンの攻撃から逃れた飼育員は、すぐに囲いの外へ走って逃げた。
同動物園の広報担当は、飼育員とディンディンの両方の状態を確認し、その後の様子も細心の注意を払っていると明かした。飼育員は病院で治療を受けたものの、幸いにも重傷となるような怪我はなく、ディンディンも通常通り食事を摂り、普段と変わらぬ様子だった。
専門家は、パンダが脅威を感じると自分や子どもを守るために鋭い爪で攻撃を仕掛けることがあると話している。同動物園では、同様の事故が再び起こらないように更なる安全対策を実施するというが、実は今年4月23日にも双子のパンダが戯れていた際に飼育員を押し倒し、1頭が噛みつきそうになる事故が発生した。この時も安全対策に関する会議が開かれていた。
画像は『爱你么么哒 抖音「既然上热搜了话题里都是半截视频现在放一个完整的视频讲一下事情经过。」』『MustShareNews 「Panda attacks zookeeper in China chases & bites her in front of visitors」(Source: @爱你么么哒 on Douyin)』より
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)