芭蕉の命日に100人 万寿寺で「しぐれ忌」 伊賀市柘植町
三重県伊賀市柘植町の万寿寺で11月12日、俳人・松尾芭蕉の遺徳をしのぶ「しぐれ忌」が開かれ、約100人が出席した。
同寺は芭蕉の菩提寺で、しぐれ忌は1893(明治26)年の200回忌から戦時中を除いて続いており、芭蕉の命日にあたる11月12日に毎年開催している。現在は市と芭蕉翁顕彰会の共催で、同寺がある地元柘植町の山出区が協賛している。
式は「芭蕉賛歌」の合唱で始まり、本堂で落合泰寛住職による法要後、境内地にある墓碑前に移動。顕彰会の野口俊史会長が花を手向けたのに続き、市民らがそれぞれ手を合わせた。
「芭蕉と源氏物語」と題した記念講演会では芭蕉翁記念館の学芸員、服部温子さんが講師を務めた。地元住民有志が育てた菊花や寄せ植えの展示や、昨年のしぐれ忌で投句を呼び掛け集まった俳句短冊板が掲示され、甘酒の振る舞いもあった。