寄り添う地域福祉に尽力 翔の会・河内理事長が講演
福祉オンブズマン活動を行う、NPO法人湘南ふくしネットワークオンブズマンが主催する催し「Sネット市民セミナー『老い』を支え支えられて」が8日、茅ヶ崎市民文化会館で開催された。講演では、茅ヶ崎市・寒川町を中心に総合的な福祉サービスを展開する社会福祉法人翔の会・理事長の河内智恵子さんが登壇し、地域福祉への思いを語った。
催しには福祉事業者のほか、障害者家族などが参加した。冒頭、河内さんは法人設立の経緯について説明。自身の末の子が重度障害であることから、施設への通園を契機に自ら施設の立ち上げを志願し、関係者や有識者らを集めて勉強会から始めたことに触れ、「反対がありながら進めていくのは大変だった」と当時の苦労を明かした。
地域活動としては、市と協力してひきこもりの人たちを社会参加させるための活動に力を注いでいるほか、小和田地区の交流の場として2020年から実施している子ども食堂を紹介し「地域貢献になれば」と話した。
最後に、施設利用者の親が高齢化している現状に言及。「親が子どもを思う気持ちはずっと同じ。幸せに、大事に、そして意味を持って生きていけるために翔の会はこれからも地域の皆さんに寄り添い、応援していきたい」と決意を示した。
催しでは質疑応答の時間も設けられ、河内さんらと参加者でさまざまな意見が交わされた。