深川麻衣、主演映画の撮影を振り返る「母親としての仕草が身体に染みつくように練習しました」『嗤う蟲』公開記念舞台挨拶にて
映画『嗤う蟲』が、本日1月25日(土)に公開記念舞台挨拶を開催。主演の深川麻衣、共演の若葉竜也、田口トモロヲ、城定秀夫監督が登壇した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
満員御礼で迎えたこの日、スローライフに憧れて田舎移住をする主人公・杏奈を演じた深川は、原作のない完全オリジナルの脚本で、方言やお祭りなども実際に存在しない架空の村を描いている点に触れて“私自身、静岡県出身なので「だに」とか方言に近い部分もあって親近感があり、地元を思い出しました”とまさかのノスタルジー。母親役で赤ちゃんを抱っこする場面もあるが“首の座っていない赤ちゃんなので、安全に抱っこするために母親としての仕草が身体に染みつくように練習しました。直前までぐずっていたとしても本番になるとピタッと泣き止んでくれる。名俳優でした”と目を細めて子役を絶賛していた。
一方、田舎移住をした杏奈の夫・輝道役の若葉は“僕が演じた輝道は……大嫌いな人間! 問題を見て見ぬふりをするし、ごまかすし、人によって態度を変えたりして。「本当に嫌いだな、この人」と思って演じました”と本音を告白。ちなみに若葉は劇中のような村には絶対に行きたくないようで“もしあの村に移住したとしても、すぐに引っ越します!”と断言して、会場を笑わせた。
麻宮村の自治会長・田久保を怪演した田口。共演の杉田かおるから“奇抜な演技をされる方ですね、と言われた”と思い出し笑いをしつつ“脚本を読んだ時に人間が1番怖い話だと思ったし、田久保についてはカロリーの高いアクセル全開の芝居ができると思った”と喜色満面だった。
田久保については“役としては愛すべき人”と分析し“もし僕があの村に移住したら……きっと仲よくやれると思う。郷に入れば郷に従えですからね”と余裕の表情。狂犬俳優・松浦祐也演じる三橋との緊張感のある重要なシーンもあるが、“聞くところによると松浦さんは服を脱ぎたかったそうで……。あのシーンで全裸ではなかったのは監督に止められたんだなと思った。もし彼が家の前に全裸でいたとしたら、田久保は玄関から出なかったと思う”と笑わせた。
城定監督は“この映画はヴィレッジ《狂宴》スリラーと謳っているけれど、人との関係性を描きたかった。どちらが加害者なのかという視点ではなく、全体をフラットな視点で見たいと思った。ジャンル映画のお約束に寄せ過ぎず、人間ドラマにフォーカスした作品にしたかった”と狙いを明かした。
映画の内容にちなんで、理想の生活を送れるユートピアをそれぞれ妄想。“好きなことを好きなだけ、誰にも邪魔されないでできる場所があればいい”という若葉の一方、犬好きの深川は“犬と思い切り触れ合えるドッグフレンドリーな村があったら移住したい”とニッコリ。田口は“大好きな映画や本、レコード、フィギュアに囲まれて24時間自由研究ができる村があったら過ごしてみたい”と遊び心を忘れなかった。
そんな理想的な村に掟を作るなら、若葉は“暗黙の了解で同調圧力をかけないという掟!”と言い、深川は“仕事をするなら早くても朝10時以降にしなければならないという掟!”とそれぞれ発表。田口は“深川さんと同意見!”と声を弾ませて“朝10時以降ではなくて、11時からでもいいのでは?”と深川村の掟をアレンジしていた。
最後に主演の深川は“本作は2年前くらいに撮影をしていたものなので、それが昨日からみなさんのもとに届き始めたということですごくホッとしています。いろいろな人に『嗤う蟲』を宣伝していただき、もう1度観たいと思っていただけたら再び映画館に足を運んでもらえたら嬉しいです”と呼び掛けた。
映画『嗤う蟲』
■出演
深川麻衣 若葉竜也 松浦祐也 片岡礼子 中山功太 / 杉田かおる 田口トモロヲ
監督:城定秀夫
脚本:内藤瑛亮 城定秀夫
音楽:ゲイリー芦屋
2024年/日本/カラー/シネスコ/DCP5.1ch/99分/PG-12 waraumushi.jp
製作幹事:ポニーキャニオン
配給:ショウゲート
製作プロダクション:ダブ
2025年1月24日(金)新宿バルト9 ほか全国ロードショー
Ⓒ2024映画「嗤う蟲」製作委員会