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何歳になっても「子どもを心配しすぎる親」が知らない“真実”

saita

何歳になっても「子どもを心配しすぎる親」が知らない“真実”

40代にもなると、子どものことだけじゃなく、親との関係性も考えるようになります。自分が親になったからこそ感じる、子どもとの関係。今日は改めて一緒に考えてみませんか。

過剰な心配は、自分のため

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僕の母はとても心配性です。それは優しさではありますが、僕はもう40歳をすぎて、子どもがいる大人としては、ちょっと煩わしいと感じることがあるのも本音。
とくに、僕の弟に対してあまりにも細々と口出しするので、すっかり辟易されてしまっています。

子ども時代から弟と母の関係性はずっと変わらず、いまでは実家と意識的に距離を取るようになってしまっています。
いつまでも反抗期のような弟に対して、以前はぼくも「もう少し大人になれば……」と思っていましたが、自分が親になってみて感じることがあります。

それは「心配というのは、自分の安心のためにする面がある」ということです。

どういうことかと言うと。

子どもに対して心配を口にするというのは、つまり子どもに「制限」をかけることです。
「あれをしちゃダメ」「あっちに行っちゃダメ」「こうした方がいいよ」などなど。すべての心配がそうだとは思いませんが、過剰に心配されると子どもは自分を否定されているような気持ちになります。ダメな制限が増え、イライラも増えます。

子どもを心配し、制限をかけるのは子どもが危険な目や嫌な目にあわないように心配してのことです。
ですが、その心配も事前の制限が増えれば増えるほど「子どものため」を逸脱してしまう。では、なんのためかと言うと、それは「自分の安心のため」になってしまうのです。

心配性な母を見ていると、子どもが母の言う通りにしてくれると母自身が安心できるのだなと感じます。
もしかしたら、そんな母を安心させてあげることも、親孝行なのかもしれませんが。

子どものためを思うなら、子離れしなくては

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ある知り合いの教師がこんなことを言っていました。

「反抗期は、親離れしようとする子どもを手放せない親との反発で泥沼化することがある」と。

つまり、親離れと子離れが同時にいい距離感で行われることも大切なのだと。
この言葉に僕はとても共感しました。それは、親として共感したのではなく、「子どもの立場」としての共感でした。

心配されるということは、「信頼されてない」ということでもあります。
子どものはじめてのおつかいは、親としてもドキドキハラハラして、思わず遠くから見守ってしまったりするかもしれません。ですが、高校生にお使いを頼むときには「気をつけてね」と一言添える程度です。もし、5歳の子と同じようにドキドキハラハラして見守っているとしたら、ちょっと異常ですね。

では、なぜ5歳のおつかいへの心配は普通なのに、高校生への心配は異常なのでしょうか。
それは「(心配しなくても)できる」とわかっているからです。つまり「信頼」があるのです。

これが適切な心配の距離感です。

もし子どもが少し不安に思っていても、親が「大丈夫!」と心配じゃなく信頼を伝えるくらいでちょうどいい。
ですが、子離れができていないと、この関係性が逆になってしまいます。子どもは大丈夫と思っているのに、いつまでも親が「できないんじゃないか」と心配してしまっている。こうなると、子どもは親に対して反発をして当然です。

親離れより、子離れ

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子どもの立場と視点を持ちながら、親の立場に立ってみると、子離れの大切さがよくわかります。
子どもは日々成長しています。抱っこしたりギュッとすると無邪気に喜んでいたのに、いつの間にかそうしたスキンシップを恥ずかしいと感じるようになったり。できることを認めてもらえないことで、ひどく傷ついたりすることもあります。

子どもの成長に合わせて、僕達親も接し方を考えていかなくてはいけないのでしょう。

ほどほどな心配の距離を保つようにしたいですね。

三木智有/家事シェア研究家

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