【陸上男子100m】栁田大輝がアジア選手権連覇!1000分の2秒差で制し「脚がとっちらかってしまった」
10秒20で世界選手権参加標準記録は突破ならず
陸上のアジア選手権男子100m決勝が28日、韓国・クミで行われ、栁田大輝(21=東洋大)が10秒20(追い風0.6m)で2連覇を果たした。U20世界選手権銀メダリストのプリポル・ブーンソン(19=タイ)とほぼ同時にフィニッシュしたが、10秒194の栁田が10秒196のブーンソンをわずか1000分の2秒差で制した。
日本選手の同種目連覇は史上初。栁田は5月9日の関東インカレで追い風参考ながら日本タイ記録の9秒95をマークし、18日のセイコーゴールデングランプリでは、世界選手権金メダリストのクリスチャン・コールマン(アメリカ)や自己ベスト9秒93のクリスチャン・ミラー(アメリカ)、日本で初めて9秒台を出した桐生祥秀(日本生命)らを抑えて10秒06で優勝している。
群馬県出身の栁田は東農大二高を経て東洋大に在学中。2023年にバンコクで行われたアジア選手権決勝で自己ベストの10秒02をマークして優勝した。2024年パリオリンピックでは男子4×100mリレー予選に出場したものの、5位入賞した決勝には出場しなかった。今後は7月5日に決勝が行われる日本選手権で初優勝が期待される。
日本陸連の公式HPでは「勝ったけれど、途中から、なんか脚がとっちらかってしまって(笑)、ちょっともったいなかったかなと思った。この大会は(10秒00の世界選手権参加)標準記録を目指していた。フィニッシュタイマーが10秒2台で止まっていたので、『勝てたとしても、標準を切れていないな』という思いが、一番先に頭に浮かんだ」と9月に国立競技場で行われる世界陸上を念頭に置いていたことを吐露している。
さらに「日本選手権で(失敗を)やらかしちゃったら、すべて水の泡になってしまう。日本選手権では、ちゃんと前半から前(の順位)で展開できるような走りをつくっていきたい。アジア選手権を2回勝っているのに、日本選手権はまだ1回も勝っていない。そろそろ勝たなければと思っている」と意気込みを示した。
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記事:SPAIA編集部