瀬戸内の景色を満喫!JR宇野駅からバスで児島へ
美しい瀬戸内の景色を眺めながら、バスに揺られて旅したい。そんな思いと一緒に、JR宇野駅からバスに乗り込んでみました。海が近すぎる「王子マリンロード430(よんさんまる)」、 2台のバスが回転する「王子が岳登山口バス停」。宇野から児島までの海沿いバス旅は果たして…。
JR宇野駅から王子が岳登山口行きバスに乗車
玉野市と倉敷市をつなぐ眺めの良い「マリンロード」とやらを走るバスに乗って、玉野市のJR宇野駅(JR宇野駅前バス停)から倉敷市の児島をめざしてみることにしました。市をまたぐため、途中でバスの乗り換えがあるようですが、さて上手く乗り継げるでしょうか。一抹の不安をおぼえながらも、瀬戸内海をのんびり眺めたい一心でバスに乗り込みました。
【両備バス】
JR宇野駅発-王子ヶ岳登山口行きバス(王子ヶ岳線/JR宇野駅3番のりば)
※児島行きバスへの接続は最新の時刻表をご確認ください(土日曜日、祝日のみ直行便1便あり)
巨石のある街角(玉比咩神社)
平日の朝6時45分。JR宇野駅を出たバスが玉野隧道をぬけると「つぎは玉比咩神社(たまひめじんじゃ)前~」。進行方向右側の窓を、バスより大きな巨石が覆いつくしています。浦島太郎伝説の乙姫様を祀っている神社の霊岩。玉比咩神社前バス停からも目と鼻の先ですよ。バスは玉地区のレトロな町並みをうねうねと進みます。
【玉比咩神社神社】
所在地:岡山県玉野市玉5-1-17
(玉比咩神社バス停下車、徒歩約1分)
そそりたつ大煙突(日比製錬)
三井造船(三井E&S)の広大な敷地とクレーン群。和田地区には素敵な教会建築(玉野聖約キリスト教会)。坂をのぼったりおりたり。どんどん緑が深くなってくると、前方左手に褐色の煙突があらわれました。こんなところに製錬所(日比製錬)があったんだ。そして、海の気配が。
渋川海岸からの瀬戸内海ビュー
7時5分過ぎ、渋川バス停通過と同時についに瀬戸内海がみえてきました!空も砂浜も広い広い。窓のむこうにこの景色が広がっているなんて。なんと贅沢な路線バスなんでしょう。「渋川マリン水族館」や「マリンホテル」など、海をたのしみ尽くせるスポットがあつまっています。
【渋川海岸】
所在地:岡山県玉野市渋川2-5
(渋川バス停下車、徒歩約5分)
大きなおにぎり発見。水平線に大槌島が浮かんでいます。このおだやかさ。この色合い。これぞ瀬戸内。
海が近すぎる!王子マリンロード430
バスのすぐ横は波打ち際!という、別名「王子マリンロード430(よんさんまる)」を駆け抜けていきます。JR宇野駅~JR児島駅間を結ぶこの国道430号線沿いは、瀬戸内海で最も本州と四国が近いとされる海岸線なんだとか。釣り人、パラソル、白い雲。島々をぬうように釣り船やタンカーも行き交います。
終点から始点に変わる王子が岳登山口バス停
7時8分、王子が岳登山口へ到着。海と空しかないバス停です。ここで玉野市側(両備バス)と、倉敷市側(下電バス)のバスが接続しているとのことですが…。実際どんな風に乗り換えが行われるのかな?ひとまず他の乗客の方々に紛れるようにバスから降りました。
2台のバスが回るバス回転場
小さな植え込みを中心に、2台のバスがくるりと回転しました!乗客は降車したところに居るだけで、次に乗るべきバスがやってきてくれるという夢のようなシステムです。いやあ、初めて見る光景に思わず興奮してしまいました。
王子が岳登山口バス停からJR児島駅まで。後半戦(倉敷市サイド)は下電バスにバトンタッチです。座面に白いカバーがかかっていたり。布のカーテンがついていたり。ちょっとレトロな内装もローカル線ならではの魅力です。
瀬戸大橋へ近づいていく
倉敷市側に入ると、海岸線にごろごろとすた石が多くなってきました。石積み堤防の先には、岡山県と香川県をつなぐ瀬戸大橋。そして透き通った海。瀬戸内海のパノラマ。このままずっと眺めていたい。
唐琴の町をぬけて海景色とサヨナラ
唐琴海岸。畳縁(たたみべり)の高田織物に、いしはるうどん、情緒あふれる唐琴の町並みまでくると、そろそろ海景色ともサヨナラです。なんども振り返っては瀬戸内の海を目に焼き付けます。おにぎり島もあんなに遠く、小さくなってしまった。もっとずっとこの景色がつづけば良いのに。
備前焼の狛犬に出会える田の口港
7時20分、田の口浜バス停の手前で海も見納め。まばたき禁止です。田の口港をバックにたたずむ備前焼きの狛犬。目線の高いバスから間近に見る姿はなかなかの迫力ですよ。山側にはかつては海の中にあったという大鳥居も。ここは金比羅との両参りで栄えた由加山(由加神社、蓮台寺)への南参道にあたるんだとか。
【田の口港】
所在地:岡山県倉敷市児島田の口
(田の口浜バス停下車、徒歩約1分)
ジーンズストリートへは児島市民交流センターで下車
7時23分、田の口岡バス停あたりからはボタンや生地・制服など、被服系の会社や工場が増えてきました。さすがはデニムの聖地、繊維の町・児島。人気観光スポットのジーンズストリートへは、大正橋を過ぎて児島市民交流センター前で下車すぐです。
【児島市民交流センター】
所在地:岡山県倉敷市児島味野2-2-38
TEL:086-474-8550
開館時間:9:00~22:00
定休日:年末年始
(児島市民交流センター前下車、徒歩約1分)
バス旅の終点はJR児島駅
7時40分、JR児島駅。このバス旅の終点です。王子が岳登山口での接続も含め55分ほどの行程でした。平日朝の時間帯ならではの、地元のみなさんの日々の営み。「は~い動くよ~」「いってらっしゃ~い」。運転手さんのやさしい声かけ。ほんとうに美しく、のどかな瀬戸内時間に触れて、あたたかい気持ちになりました。
【下電バス】
JR児島駅発ー王子が岳登山口行きバス(王子ヶ岳線/JR児島駅前4番のりば)
※JR宇野駅行きバスへの接続は最新の時刻表をご確認ください(土日曜日、祝日のみ直行便1便あり)