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転職で年収アップはかなえられる? 年収が上がる転職を事例をもとに解説

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皆さんは今の年収に満足していますか? マイナビ転職が行ったアンケート(※1)によると、正社員の約7割が現在の年収に満足していないという結果が出ています。皆さんの中にも年収をもっと上げていきたい、と考えている方も少なくないのではないでしょうか。

最近では、企業が従業員の給与アップを実施したというニュースをよく見かけます。また、人材確保のため給与面のメリットを打ち出して求人募集する企業もあります。そうなるとますます、今の会社では年収アップが見込めないと感じた場合、転職も1つの選択肢になり得ます。しかし、転職すれば必ず年収が上がるとは限りませんよね。

そこで今回は、転職で年収がアップした人の特徴や、いくらぐらい年収アップを果たしたのかなどをマイナビ転職のノウハウ記事をもとにご紹介します。


•転職で年収アップした人は約4割。最も年収が上がったのはミドル世代
•「人は人、自分は自分」と時には割り切りも必要
•転職で年収アップを実現するための6つのパターン
•【パターン1】同業界・同業種での経験が生かせる仕事を選ぶ
•【パターン2】平均年収が高い業界を選ぶ
•【パターン3】オンリーワンの存在になれる転職先を選ぶ
•【パターン4】上のポジションへ進める企業を選ぶ
•【パターン5】実力・実績重視の企業を選ぶ
•【パターン6】実力・実績重視の企業を選ぶ

•まとめ:ポイントをおさえて転職で年収アップを狙ってみましょう

転職で年収アップした人は約4割。最も年収が上がったのはミドル世代

2024年に転職した20代から50代の正社員、1,500名を対象にマイナビが行った調査(※2)によると、転職者全体で「年収が上がった」と回答した人は約4割という結果となりました。

2020年4月に新型コロナウイルス感染症対策で緊急事態宣言が発出され、さまざまな企業活動、経済活動が停滞しました。転職市場も硬直し、一時期は年収を上げにくい状況になりましたが、コロナ禍による影響が薄れるとともに景気が徐々に持ち直し始め、企業側の採用が活発化。その結果、年収が上がった割合も増加していったのではないかと見られます。

続いて、最も年収が上がったとされる年代は、男性は40代、女性は30・50代という結果となりました。

30代・40代のいわゆるミドル世代は、自身の強みや専門性がある程度身に付いている且つ自覚しているため、転職活動でアピールしやすい世代と言えます。強みや専門性が企業側のニーズと合致すれば、好条件での転職を期待できることから、生活水準を上げている方も一定数います。また、転職の際には年収アップを明確な目的として掲げ、年収が上がらないなら転職しないと選択する人も多いように思えます。

また、第二新卒層と呼ばれる20代半ばのポテンシャル採用においても、年収アップが望める求人が増加している傾向にあります。新卒入社時の給与ベースはそれほど高くないことから相対的に上がりやすく、20代は第二新卒層を中心に転職を機に年収アップをかなえる人も少なくないようです。

転職前後の年収額/転職動向調査2025年版(2024年実績)より引用

「人は人、自分は自分」と時には割り切りも必要

次に、年収が上がった割合が高かった職種を紹介していきましょう。

「前職/現在の年収」の調査結果を「現在の職種」別で見ると、転職で年収アップした割合が最も高かったのは、「クリエイター・エンジニア」でした。

職種別/年収が上がった割合 ●クリエイター・エンジニア…55.1%
●企画・経営・管理・事務…43.3%
●営業…43.1%
●コンサルタント・専門職…39.5%
●サービス職…30.3%
●技能工・建設・土木…29.7%

「クリエイター・エンジニア」の需要は依然高いままです。その理由は、DX、AIなどIT業界のニーズが伸び続けている一方で、ここ数年はエンジニア不足が課題として顕著に浮かび上がり、IT系各社はエンジニアの確保に苦戦しているという背景があります。

他の職種に比べて転職者=売り手側がイニシアチブを取れる売り手市場のため、年収が上がりやすいのだろうと推察できます。

転職で年収アップを実現するための6つのパターン

とはいえ、その職種であれば全員が年収アップするわけではありません。それでは、どのような転職パターンであれば、年収アップにつながりやすいのでしょうか。共通するのは、「入社後の活躍を期待させる根拠を示せるかどうか」です。代表的なパターンを6つご紹介します。

【パターン1】同業界・同業種での経験が生かせる仕事を選ぶ

1つ目は、「同業種、または、同職種で経験を生かせる」転職活動をすること。これは「入社後の活躍を期待させる根拠」として、分かりやすいという理由からです。

「同業界でこうした実績を上げました。御社でも、その経験を生かすことができます」とアピールすれば、企業側は活躍イメージを持ちやすく、期待に見合った年収を提示してくれる可能性が高まります。

加えて、同職種で培った実績・経験を他業界で生かす、というパターンもあります。例えば業界Aで、幅広い年代をターゲットする、BtoCサービスの営業職を務めていた方。この方は、実績を因数分解するとシニア層からの受注額が大きく、シニア層への丁寧なフォローを強みとされていました。これが明確なアピールポイントとなり、他業界のシニア向けサービスの営業職へ転職し、年収アップを実現されたという事例もあります。


【パターン2】平均年収が高い業界を選ぶ

2つ目は、「平均年収が高い業界を選ぶ」こと。例え経験・スキルに裏付けられた転職であっても、平均年収が低い業界に転職すると年収アップが難しくなるケースが否めません。
逆に、潤っている業界、将来性の高い業界など、平均年収が高い業界を選べば、年収アップにつながりやすいといえます。

平均年収が高い業界といえば、例えばコンサルティング業界。不動産売買の営業で好成績を上げていた方で、中小企業の、不動産オーナーとの、関係構築や交渉力に長け、その経験・スキルを生かして、M&A仲介の、コンサルタントへ転職し、企業オーナーとの交渉・仲介に強みを発揮し、大幅な年収アップを果たした例もある、とのこと。大きなステップアップですね。


【パターン3】オンリーワンの存在になれる転職先を選ぶ

3つ目のポイントは、「オンリーワンの存在になる」こと。例えば「新規事業を立ち上げたいけど、社内にノウハウがない」「デジタルマーケティングを強化したいけど、主導できる人材がいない」など、企業側の「社内にいないので社外から登用したい」という課題・ニーズと合致すれば、相対的に価値が高まり、前職以上の年収で迎えてくれる可能性が広がります。

もし事業立ち上げ、経営企画、マーケティング、人材育成、マネジメントなどの経験・スキル・ノウハウを持っているなら、このパターンを狙えるかもしれません。

つまり「あなたしかできない」という、オンリーワンの存在になれる転職先を選ぶことです。企業側に「この人がいればうまくいく」という期待を抱かせることができれば、その価値に、ふさわしい収入を得るチャンスが広がります。


【パターン4】上のポジションへ進める企業を選ぶ

4つ目は、「上るピラミッドを変える」です。ピラミッドとは、組織とも言い換えられます。組織の中では、マネジメントの役割・責任を担うことで、年収アップにつながるケースが多いです。しかし、現職では上が詰まっていて昇格がかなわない、というジレンマを抱えている方もいらっしゃると思います。

上を目指して年収を上げるには、例えば役職に空きが少ない大企業から、成長著しいスタートアップ・ベンチャー企業へ転職するのも1つの方法です。「上るピラミッド、つまり組織」を変えてみる、という方法も考えられるのです。


【パターン5】実力・実績重視の企業を選ぶ

続いて5つ目は、4つ目とやや似ていますが、「実力主義の会社に行く」という選択。会社・事業に貢献した人に対して、年齢・社歴に関わらず成果に応じた報酬を支払う、実力・実績を評価する考え方の経営者が増えているのは、確かだと思います。もし、現職では実力に見合った評価・報酬を得られていないと感じているなら、実力・実績重視の企業へ転職することで、年収アップの可能性が広がるでしょう。

ただ、インセンティブ給の比率が高い企業の場合、成果が伴わなければ年収ダウンということも考えられるので、注意しましょう。


【パターン6】実力・実績重視の企業を選ぶ

そして最後の6つ目。「年収交渉を行う」ことです。年収に言及するのはなんとなくはばかられる、と思っている方は多いかもしれませんが、年収交渉は、転職活動においてとても大事なことです。企業側の思惑を見計らいながら適切なタイミングで年収交渉を行うことができれば、年収アップに結び付くチャンスも広がります。

逆に交渉を行わず、企業側からの提示額を受け入れるだけでは、年収アップのチャンスをみすみす逃してしまうこともあり得ます。企業側としても、従業員の年収は大切なことなので、誠実に向き合ってくれるはずです。

年収に限らず、待遇に関する質問をした際に、話を濁す、なかなか答えを出さないなど、企業側が誠実さに欠ける対応をした場合は、その企業への転職を再検討する、というくらいの姿勢で良いと思います。

ただし、闇雲に交渉を持ち掛けると、企業からの印象が悪くなることも。年収交渉は進め方やタイミングが重要。まずは自分の市場価値を正しく把握する、企業のニーズを把握する、自分を採用するメリットを、根拠を持って伝えることが大切です。年収交渉を行うタイミングは、企業がウチにきてほしい、と思った時。そして、想定年収は現在年収、希望年収、最低限必要な年収という3段階を用意しておくと、臨機応変に対応できます。

まとめ:ポイントをおさえて転職で年収アップを狙ってみましょう

転職理由は必ずしも年収アップだけではないと思いますが、せっかくならより好条件を狙いたいもの。本当は年収が上がるポテンシャルを持っているのに、ポイントを知らないだけでチャンスを逃してしまっている方もいらっしゃるかもしれません。

これを機に、転職の検討条件に年収アップを加えてみてはいかがでしょうか?

文・ミーツキャリア編集部

【出典】
マイナビ転職/転職ノウハウ『転職で年収アップさせる方法は?上がる人の特徴やパターン、交渉のコツなど』( https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/money/03/ )

※1 正社員の賃金不満と副業など年収アップの意識調査( https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/17/ )
※2 転職動向調査2025年版(2024年実績)( https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250312_92959/ )

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