登録有形文化財のレストラン『la mura神戸会下山』でいただく創作発酵料理 神戸市
神戸市営地下鉄 湊川公園駅から徒歩約13分、神戸会下山の小高い丘にある築80年余りのモダンな一軒家をリノベーションした創作発酵料理レストラン『la mura(ラ ムーラ)神戸会下山』(神戸市兵庫区)へ取材に行ってきました。
筆者は会下山へ行くのは初めてだったので、お店に伺う前に神戸会下山公園に寄ってみました。神戸を見渡すことができる広い公園で、散歩している方や近くの小学生が校外学習に来ていました。春になると桜が満開で神戸を代表する桜の名所だそうです。
同店に向かう道のりは公園から降りて向かうルートと駅から歩いていくルートの二通りあります。
木製階段が印象的なエントランスホールには当時のままの暖炉や家具がありレトロ感が漂っています。
歩くたびに階段や床がギシッギシッと鳴り、重厚感な佇まいが感じられます。ここの家主だった石坂さんは、静かな所に住みたいと思い会下山に家を建て、また空襲や地震の時も倒れなかったほど力強い柱が立っているそうです。
1階も2階もゆっくりと食事ができるようにセッティングされています。かつて子ども部屋として使われていた2階は外から差し込む陽射しが心地よく、広々とした空間も魅力的でした。
今回は3名から利用できる個室のテラス席を特別に利用させてもらいました。
今回いただく「ランチコース」は季節によって内容が変わります。近くで営まれる酒屋『酒の美味小家 てらむら』がプロデュースしたお店なので、日本酒や日本ワインの種類も豊富です。
シェフはホテルでフレンチを担当した経歴の持ち主で一品一品のお食事が華やかで綺麗でした。料理が順番に出てくる度に何度も「わぁ!」と声が漏れてしまいます。同店の発酵料理にはしっかりとしたコクと酸味の和歌山県「黒牛 純米雄町」の麹を使っているそうです。
この日のメインは「神戸ポーク 肩ロース肉のポトフ仕立て」。肉を15時間低温調理した後2時間かけて調理しているそうで、噛まなくても良いぐらい野菜も肉もとても柔らかかったです。
デザートは「ガトーショコラと甘酒アイス、発酵あずき添え」。砂糖不使用の発酵あずきの甘味は控えめですが、その分あずきの味がしっかり感じられます。
食事中、岸本さんに選んでもらった日本酒「富久錦Fu.生」は加西市で作られたお酒。低アルコールで果物のような甘味が心地よく、日本酒が苦手な方にもオススメです。
メインとともにいただいた福井県の「花垣 純米 超辛口」は『酒の美味小家 てらむら』オリジナル銘柄。火入れをしないことでコクを出し、米の旨みを感じる辛口な味わいを実現しているのだとか。
今後は「テラスをワンちゃんも遊べる空間にしたり、裏に小屋を建てて冷蔵庫を作り、飲んでいただいた日本酒をここで購入できるようにもしたい」と語る寺村さんご夫婦。スタッフの皆さんの温かなおもてなしと美味しい料理&お酒のペアリングを楽しむ時間は、日常を忘れられる特別なひとときになると思います。
場所
la mura 神戸会下山
(神戸市兵庫区会下山町1丁目2-15)
営業時間
ランチ 11:30〜14:00(L.O.13:30)
ディナー 18:00〜21:00(L.O.20:30)
定休日
火曜日、水曜日
2024年12月24日(火)と25日(水)は特別営業
駐車場
無
近隣のコインパーキング有