犬に嗅がせてはいけない『危険なニオイ』5選 愛犬にとっての悪影響や不快なときの仕草まで
ニオイで犬が不快に…どのような仕草を見せるの?
犬は嗅覚が優れているため、人間が感知している以上に強くニオイを感じています。したがって、好きなニオイを嗅げばリラックスや幸福感につながりますが、苦手なニオイを嗅ぐとストレス要因になったり、体調不良を招いたりすることもあるので注意が必要です。
犬は不快なニオイを嗅いだとき、くしゃみや鼻をぺろぺろと舐めるなどの仕草が見られます。また、ニオイの原因から遠ざかったり、顔を背けたり、警戒心が高まり体を震わせるような様子を見せることもあるので、なるべくストレスを与えないようにニオイにも気を遣いましょう。
犬に嗅がせてはいけない『危険なニオイ』5選
ニオイによっては、嗅ぐだけでも体調不良になってしまう犬がいるので注意が必要です。ここで紹介するニオイは犬にとって大きなストレスとなりやすいので、犬の生活範囲で香りを発生させる行為は控えてください。
1.マニキュア
マニキュアのニオイは私たち人間でも苦手とする人が多いほどの刺激臭を放ちます。これは揮発性溶剤が含まれていることが原因で、発がん性もあると指摘される物質です。
非常にきついニオイなので、嗅ぐだけで犬は体調を崩してしまったり、揮発性溶剤の影響を受けてしまう恐れもあるので注意が必要です。
また、マニキュア以外の化学物質(香水や整髪料、殺虫剤など)のニオイも犬が嫌う傾向にあるため、ストレスにならないよう犬の前では控えましょう。
2.タバコ
タバコも多くの人が嫌悪するニオイを放ちます。また、受動喫煙問題が指摘されているように、喫煙する本人ではなく、周囲がニコチンの影響を受けて体に大きな悪影響をもたらす恐れもあるので注意が必要です。
犬は人間よりも体が小さいため、副流煙を吸い込んでしまうと大きなダメージを負ってしまいます。犬の前で吸うことは絶対にやめて、喫煙した後は40分以上経ってから愛犬と触れ合うようにしましょう。
3.アルコール
アルコールは一滴舐めただけでも犬に大きな悪影響を与え、健康を損ねてしまうと言われています。犬の中には、アルコールに特に弱い体質の犬も多く、ニオイを嗅ぐだけでふらついてしまうケースも報告されているほどです。
したがって、犬の前ではなるべくアルコール飲料を摂取することは避けたり、ニオイの強くないお酒を選ぶようにするなど配慮してください。
4.香辛料
最近では、スーパーでもさまざまな香辛料が手に入るようになりました。しかし、香辛料はニオイがきついものも多く、空気に粉末状のスパイスが飛び散りやすいため、犬にとっては天敵です。
刺激的なニオイにストレスを感じたり、嗅覚に異常が生じてしまう恐れもあるので、犬の前では香辛料を使うことは控え、香辛料を使って料理する際は、キッチンに入らないよう対策しましょう。
5.柑橘類
好んでルームフレグランスなどに使う人も多い柑橘系のニオイですが、実は犬にとっては刺激臭と感じてしまうため、苦手意識を持つ犬が多くいます。
良い香りに思えますが、犬によっては体調を崩してしまう恐れもあるため、犬を飼っているご家庭や生活するスペースでは、柑橘類の香りを用いたフレグランス用品を使わないように気をつけてください。
まとめ
いかがでしたか。たかがニオイと思うかもしれませんが、嗅覚の優れている犬にとっては非常に大きなストレス要因となります。今回紹介した危険なニオイを放つものは避けて、愛犬が快適に過ごせる環境づくりに配慮しましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)