【ふおぉー!】マルハニチロ「魚肉ソーセージ」工場の裏側へ潜入! 絶品すぎる「出来立てソーセージの再現方法」も聞いてみた
ちょっと話がややこしいのだが、とある地下芸人さんから紹介された映画監督と話していたときのこと。
「工場見学が趣味なんです」と言ったら、「実は今度、魚肉ソーセージ工場をテーマにした映画を考えていてね。どこか見せてくれるところ、知らない?」と相談された。
そういう変わった依頼にはワクワクしてしまうタイプなので、「もしかしたら……」と思い、マルハニチロさんに連絡をしてみた。すると、普段は一般向けには開放していない宇都宮工場を、特別に見せていただけることになった。
・旅する魚肉ソーセージを見に宇都宮へ
場所は、宇都宮駅からタクシーで20分ほどの「宇都宮清原工業団地」。ここは日本最大級の内陸型工業団地らしく、カルビーやキヤノンの工場もあり、メンツが豪華すぎる。
現地に到着すると、迎えてくれたのは工場長、広報担当を含めた計4名。
「映画制作のために工場を見せてほしい」という若干意味不明なお願いにもかかわらず、こんな笑顔で迎えてくれて、きっと魚肉ソーセージ愛にあふれた職人魂の持ち主に違いない。
最初に工場の歴史や魚肉ソーセージについての説明から。工場見学マニアとして、質問が止まらない私。(ほんとはもっと質問したかったけど、キリがないので……)
そして、いよいよ製造ラインへ。
びっくりしたのが、工場が半地下構造になっていること。海に浮かぶ船をイメージした設計らしく、奥に見える窓も「船の丸窓」っぽくなっている。
「見えるところはそんなに多くないんですけど……」なんて前置きとは裏腹に、めちゃくちゃ見応えあるじゃないかーーー!
・ダイナミックな生産ラインにテンション上がる
特に印象的だったのが、すりみがケーシングフィルムに充填されてから、レトルト殺菌へ向かう途中のコンベア。
包装されたソーセージが流れるように登っていく様子は、まるで“魚肉ソーセージの旅”。
監督も「うわ〜、こんなふうに作られてるんだ」「ワクワクするね」と静かににテンションが上がっていた。
・出来立ての魚肉ソーセージ、美味しすぎる
そして見学のラストには、なんと工場できたての魚肉ソーセージを試食という特別体験が。
ふおぉ~~~!
油分がまだ固まっておらず、ふわっとした食感。普段食べているのとは明らかに違う、やさしい口当たりで、これがもう……おいしい!
ちなみにこれ、自宅でも再現可能らしい。パックされた魚肉ソーセージを袋ごと1分間ボイルすれば、できたてに近い食感になるという。
後日、「沖縄産いかを使ったお魚ソーセージ」で試してみたけど、たしかにあの感動が再現できた。これは読者にもオススメしたい。
・魚肉ソーセージにのせて、物語は動き出す
ということで、今回の工場見学が映画制作に影響するかもしれない、というちょっと不思議な体験だった。でも、そんなよくわからない理由でも、マルハニチロの工場見学はしっかり魅力的だったのである。
そして、もともとは監督さんたちのアテンド役のはずなのに、いつの間にか一番楽しんでるのが自分だった。しまいには、広報さんの趣味やあだ名の話になったりして。
途中ふと我に返って「……私は今、宇都宮で何をしているんだ?」と思ったが、やっぱり“製品の裏側を見る” って最高に面白い。しかも、肝心の映画のイメージもだいぶ固まってきたようで、監督たちも満足げだった。
きっかけは謎でも、魚肉ソーセージの旅はとても豊かだった。
参考リンク:マルハニチロウェブサイト:GO!GO! FACTORY バーチャル工場見学「フィッシュソーセージ」ができるまで
取材協力・一部画像提供:マルハニチロ株式会社
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.