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『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』日本語吹替版は海外でも上映、ウルフ役は津田健次郎で一択だった ─ 「東京コミコン2024」スペシャル・プレゼンテーション

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ポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション2024」が2024年12月6日より幕張メッセで開催された。2日目となる7日(土)のメインステージでは、映画『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』スペシャル・プレゼンテーションが開催。製作を務めたフィリッパ・ボウエンとジョセフ・チョウが来日し、監督を務めた神山健治、ウルフ役の日本語声優を務めた津田健次郎が登場した。

©︎THE RIVER

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ピーター・ジャクソンが製作総指揮を務めた本作は、神山監督が日本の手書きアニメーションで『ロード・オブ・ザ・リング』の壮大な世界を映し出す渾身作。製作のボウエンが明かしたところによれば、2019年頃にワーナー・ブラザースから長編アニメーション映画の企画を持ちかけられた際は、どのようなスタイルとどのような物語にすべきかがピンと来なかったという。しかし(日本の)アニメにしてはどうかと提案された際に「できるかもしれない」と直感したそうだ。その時に「ローハンの戦い」の物語が「忠義、名誉、勇気」などといった日本的な物語に合うのではないかと考えたという。

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チョウによれば神山監督の起用は、海外のフランチャイズや、英語でのプレスコ(アニメーションより先に声の収録を行うこと)にも慣れていたからというポイントもありつつ、ストーリーテリングの分析が得意であることから「間違いない」と感じたそうだ。「まとめて言うと、自分では言わないでしょうけど、天才だから」と笑った。

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天才と称された神山だが、『ロード・オブ・ザ・リング』の大ファンだったこともあり、「オファーを頂いた時は、内心踊り出したいくらい嬉しかった」一方で、アニメーションでの映画化に技術的な難しさを感じていたという。具体的には、何千もの馬が描かれる部分の技術的な障壁だ。アニメーターの中でも、馬は描いたことがないということが多いといい、「おそらくアニメーションでは、騎馬の合戦を映像化したことがないと思うんですよ」と神山。「アニメでこれを作るのは正直不可能なんじゃないかと正直思って。作れないものを受けても、無理だって。そういうアンビバレントな思いがあった」と葛藤があったという。

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しかし、「日本のアニメを作っている人たちを代表してでも受けるべき仕事だと思った」との決意に至ったと神山。「僕がこれまで培ってきたデジタルの技術を使えば、もしかしたら出来るのかなと」と、3DCGやモーションキャプチャー、手書きの作画など、これまでのノウハウを総動員して挑んだことを明かす。

ちなみに、困難な馬の描写は「一旦CGで馬の動きをまず作った」という。また、舞台設定も『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』と重なるため、ピーター・ジャクソンによるWETA社からCGデータを取り寄せて活用したとの裏側も明かした。

声優の津田は、初めて本編を通しで鑑賞した際は、仕事上がりで「結構疲れた状態」だったというが、「疲れが吹き飛びました。飽きることなく、ずっと画面に釘付け」と魅了されたようだ。脚本を読んだ印象について「古典の良さもありながら、現代に通ずるテーマもある。それでいて説教くさくなく、古臭くなく、スピード感を持って最後まで引き込まれました」と語ると、演じるウルフ役について「基本的には敵役ですが、ただの悪役ではない。見た目はワイルドで逞しい感じなんですけど、ちょっと弱さを孕んでいる」と紹介。「ちょっと……かな?結構弱い。欠落した男なんですよね。出てくる登場人物の中でも最も人間臭い。嫌われながらもすごく愛されるキャラクターになるんじゃないかなと」。

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するとボウエンから津田に「彼はヘラのことを本当に好きだったと思う?それとも夢中になっていただけ?」と質問が上がると、津田は「僕の解釈では、愛だと思いますね!」と答える。

チョウによれば、ウルフ役には津田一択だったそうだ。「嫌われながら愛される複雑なキャラクターを演じるのは、そう簡単ではない。なので、津田さんの名前しか挙がっていませんでした」。

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会場では、世界初公開となる本編映像も公開。なんと本作は、海外でも日本語吹替版が字幕付きで上映されるのだそう。司会を務めたLiLiCoも、「実は私も4役やらせていただいております」と報告。「しかも、女性2人と男性2人。出したこともない声を初めて出しました」(笑)。

最後にボウエンは、「スケールもすごく、吹替版も素晴らしい。音楽も素晴らしくて、効果音が入ると揺れを感じるほどの衝撃があります」とアピールし、「『ロード・オブ・ザ・リング』が好きなら、映画が好きなら、是非見に行ってください」とメッセージ。神山は「これまでたくさんアニメを作ってきましたが、これほどのスケールの作品は初めて」と語り、「これが映画なんだなと、作っている自分でも驚くくらい」と太鼓判を押した。「とにかく一度観てもらえれば、スタッフの情熱が注ぎ込まれた映画だと分かるはずです。ぜひ足を運んで観てください」。

『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は2024年12月27日(金)、全国劇場公開。

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©︎THE RIVER東京コミコン2024 開催概要

©2024 Tokyo comic con All rights reserved.

©2024 Tokyo comic con All rights reserved.会期2024 年 12 月 6 日(金)11:00~19:00
7 日(土)10:00~19:00
8 日(日)10:00~18:00 ※開催時間は変更となる可能性があります。会場幕張メッセ(〒261-0023 千葉県千葉市美浜区中瀬 2-1)1 ホール~5 ホール
※ホールは変更となる可能性があります主催株式会社東京コミックコンベンション、東京コミックコンベンション実行委員会イベント内容・国内外映画、コミックなどの最新情報公開
・企業出展(限定・先行商品の販売、グッズの展示など)
・実際に映画で使用されたプロップ(小道具)や、レアグッズの展示
・最新技術を使った様々なコンテンツの体験
・海外セレブ俳優との交流
・ステージでのライブやパフォーマンス
・コスプレイヤーとの交流、コンテスト
・漫画家やイラストレーターの作品展示や販売、「アーティストアレイ」お問い合わせ先東京コミックコンベンション事務局 info@tokyocomiccon.jp

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