関山神社「仮山伏の演武」担い手不足が深刻化 地元の子どもたちが演武稽古
妙高市の関山神社に400年以上伝わる伝統芸能、仮山伏の演武の担い手不足が深刻化しています。今年も希望者がいなかったため、過去に演武経験がある6人が代理で披露します。こうしたなか、将来の祭りの担い手として期待される地元の子どもたちがことしも関山神社の火祭りに参加し、演武を披露します。今週末の本番を前に、稽古に励む子どもたちを取材しました。
仮山伏の演武は、毎年7月に関山神社の「火祭り」で披露され、県の無形民俗文化財に指定されています。地元の妙高市立妙高小学校では3年前から希望する児童が火祭りに参加し、仮山伏の演武を披露しています。今年は過去最も多い5、6年生あわせて14人が参加します。このうち半数ほどは去年に続いて2年連続の参加です。
児童は4月下旬から週に1回稽古に励み、「子ども仮山伏愛好会」の3人から指導を受けてきました。本番を3日後に控えた10日は最後の通し稽古が行われました。経験者は去年より演目数をひとつ増やし4種類の演武を披露します。
児童(去年に続き参加)
「刀などを使い『カキーン』という音が楽しい。みんなから『かっこいい』と言われるような演技をしたい」
児童(初参加)
「思っていたより疲れるが難しい技もあり かっこいい」
子ども仮山伏愛好会 大久保正道 代表
「子どもたちも何とかついてきてくれて形になった。間違ってもいいから大きな声で元気よくやってもらいたい」
去年の火祭り
一方、祭りのメインを飾る大人の若者による仮山伏の演武は、担い手不足が深刻化しています。本来であれば20から30代の男性が演武を披露しますが、今年も希望者がいなかったため、指導役のほか、すでに卒業した演武経験者が代理で披露します。
児童
「なくなってほしくない。来年もどんどん続いていってほしい」
「これからもずっと続けたい」
子ども仮山伏愛好会 大久保正道 代表
「仮山伏がなくなれば関山神社も終わったも同然。今教えている子どもたちも、何年後か先に自分でも仮山伏をやりたいと言ってもらえれば指導する。後継者不足を解消できるようになれば」
関山神社の火祭りは今月13日(土)と14日(火)の2日間行われます。妙高小学校の児童による演武は、13日(土)午前10時15分からと午後1時からの2回披露されます。