今宿南小児童 公園の園内放送を制作 利用マナー呼びかけ
旭区の今宿南小学校(佐々木一高校長)の6年生有志がこのほど、近隣にある今川公園の園内放送を独自に制作した。児童がナレーションを務め、公園の特徴や利用マナーを紹介するもので、3月中に放送が始まる予定。
この園内放送は9種類で、いずれも30秒ほど。自然豊かでターザンロープや滑り台などの遊具があることを説明する「今川公園へようこそ」に始まり、動物への思いやり、ごみやペットの糞の持ち帰り、自転車マナー、不審者を見かけた時の対応、火の使用禁止などを呼びかけている。また、4月から横浜市の公園が禁煙になることから、「公園内でタバコを吸いますと、近くにいる人の健康に悪いだけではなく、山火事の原因にもなります」などと注意を促す内容もある。
メッセージは児童たちが考え、タブレット端末を用いて録音。「【8】不審者を見かけたら」の不安を駆り立てるようなBGMも作曲し、「【9】火は使わないで!」で流れるピアノも演奏している。
「聞き取りやすいように声の速さを気を付けました」「作った曲のデータが消えたりして大変でした」と、制作過程を振り返る和光凌駕さんと尾崎瑛介さん。ピアノ演奏の成田結莉さんは「曲のテンポを調整するため、たくさん練習しました」と笑顔で話す。
有志で作業進め
公園でこれまで流れていた放送の一部は、約5年前の同校児童が作ったものだった。今年度の6年生は水や電気の適切利用などを呼びかける音楽入りナレーションを作り、校内で流していたことから新たな園内放送も作成することに。約30人が11月頃から休み時間などに作業を進めてきた。
子どもたちは2月18日に来園。音源CDを同公園の伊澤宏さんに手渡した。児童の新川昌都さんは「メッセージを聞いた人が他の公園でもごみや糞を持ち帰り、自然を大切にするようになれば嬉しいです」と話した。
今回の園内放送は午前と午後に1回ずつ流される予定。伊澤さんは「子どもの声で呼びかけてもらうことによって、来園者一人一人の心に沁み込む」と期待していた。