馴染みの曲に思わず合唱 上星川小で芸術鑑賞会
市立上星川小学校(西山久美子校長)の体育館で12月7日、芸術鑑賞会が開かれた。
人権学習も兼ねた同鑑賞会には全校児童約540人のほか、保護者や地域住民も訪れた。
児童らの前で演奏したのは、生まれつき視力障害があり「全盲のピアニスト」として演奏会や楽曲提供などの活動をしている久保智さん(仏向町在住)。久保さんは冒頭で『子犬のワルツ』(ショパン)を演奏。その後に演奏したアニメソングメドレーでは、馴染みの曲に合わせて児童が手拍子をしながら歌を歌う場面があった。
演奏の合間に久保さんは同小児童に対して「さっきの子犬のワルツをもう一度演奏するけどある動物が登場するから何か当ててみてください」とクイズを出題。曲の中に『猫ふんじゃった』が紛れ込むユニークな編曲を披露した。
また、若い頃に失明したとされているオーストリアのピアニスト・パラディスの『シチリア舞曲』などが演奏された。
演奏後、代表児童が「素敵な音色だったので音の世界に引き込まれた」「生のピアノ演奏を聴く機会がなかったので新鮮だった」などと感想を口にした。
久保さんは児童の言葉を受け、「またどこかでお会いしましょう。私は目が見えないので、みんなから声をかけてくれるとうれしい」と話した。