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黄色と青のツートンカラーが美しい<ソメワケヤッコ> サンゴとの相性は良くない?

サカナト

ソメワケヤッコ(提供:PhotoAC)

黄色と青のツートンカラーが特徴的な熱帯魚「ソメワケヤッコ」。

パッと目を引く華やかな見た目が特徴のソメワケヤッコは、観賞魚としても大人気なのです。

ツートンカラーが美しいソメワケヤッコ

ソメワケヤッコは、主にインド洋や西太平洋のサンゴ礁に分布する熱帯魚。

日本では、南日本の太平洋岸や琉球列島などに生息しています。体長は最大で15センチ程度ですが、市場に流通している個体にはもっと小さめのものも多く見られます。

ソメワケヤッコ(提供:PhotoAC)

ソメワケヤッコの特徴は何といっても、その美しいツートンカラー。体の前半分はあざやかな黄色、後ろ半分が濃青色という2色に分かれています。

その姿が、まるで染め分けをした布のように見えることが名前の由来であるといわれています。

ちなみに、雌性先熟で性転換をするのも、ソメワケヤッコの特徴の一つ。ただし、雌雄で色彩や体の大きさの違いはほとんどないため、見た目での雌雄の識別は非常に難しいといえます。

ソメワケヤッコとサンゴの相性

ソメワケヤッコは、サンゴとの相性があまり良くないことでも知られています。同種には、サンゴのポリプ(刺胞動物の体の構造のひとつ)をついばんで食べてしまう習性があるのです。

良かれと思って同じ水槽に入れたものの、ソメワケヤッコの飼育がサンゴに対してストレスを与えてしまい、結果的にサンゴの成長が妨げられて困ったという声も多数あります。

ハナガササンゴのポリプ(提供:PhotoAC)

サンゴを繊細な環境下で育成したい場合、特に注意が必要です。やわらかい種類の多いソフトコーラルであっても、個体によっては突っついて食べてしまうケースがあるため安心はできません。

もしソメワケヤッコを自宅で飼う際には、サンゴと同じ水槽に入れないことをおすすめします。

どうしてもサンゴと一緒に飼いたい場合は、ソメワケヤッコがサンゴに与える影響を最小限に抑えるため、水槽内のレイアウトを複雑にするなどの工夫をするとよいでしょう。

飼育魚としてのソメワケヤッコ

明るいイエローとブルーの色彩のコントラストが、視覚的にもとても魅力的なソメワケヤッコ。その見た目に惹かれて、観賞魚として自宅で観察したいという人も多いようです。

結論からいうと、ソメワケヤッコを自宅で飼育することは可能です。ただし、ソメワケヤッコは水質に非常に敏感なため、安定した水質を保つことが不可欠となります。

普段からこまめな換水を行い、水温やpHの管理にも気を配りましょう。水質が悪化すると、病気やストレスの原因になります。

ソメワケヤッコ(提供:PhotoAC)

また、意外にも攻撃的な一面があり、特に同じ種や同じ大きさのヤッコに対して攻撃したり、追い回すことがあったりするため要注意。同種や近縁種との混泳は避けたほうが無難です。

ソメワケヤッコはデリケートな魚であるため、初心者の場合、飼育には少し手間がかかるかもしれません。健康な状態を長期的に保つためにも、しっかりとした飼育環境を整えてくださいね。

飼育できなくなった際の放流は絶対に避けましょう。

(サカナトライター:糸野旬)

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